こんにちは! 小児歯科専門医の中村友昭です😊
はやいもので今年ももうすぐ終わりますが皆様いかがお過ごしですか?
私は子どもをつれて北海道へ帰省できました。
昨年は吹雪で飛行機✈️が飛ばず足止めになってしまったので、色々対策しましたがなんの問題なく移動できました。
少しゆっくりしたいと思います。
さて、本題に入りますね。
昨今、舌小帯切除の有効性がSNSを中心に授乳や発音だけでなく、口腔機能や睡眠時無呼吸に対しても謳われ、その施術件数が急増しているものの、その効果には疑問点が多いと報告されています。
これに対し、小児歯科学会は近年のエビデンスに基づく見解を2024年に2月に提示しています。
今回はその内容をご紹介したいと思います。
1.明らかな哺乳障害がない場合は、舌小帯を切除する必要はありません。
授乳障害がある場合でも、その原因の多くは授乳時のポジションなどの舌小帯以外の場合が多いため、授乳に関する関連職種と連携をとり、その上で舌小帯に原因があると判断された場合にのみ、十分なインフォームド・コンセントを行った上で舌小帯切除を行います。
2.舌小帯短縮症による構音障害は、5歳以降に切除術の必要性を判断します。
舌小帯に起因すると思われる発音の障害に関しては、構音機能の発達完了期の5歳以降に判定し、その結果から舌小帯切除術の要否を判断しても機能は十分回復するとされており、構音障害のために早期(2~4歳)に舌小帯切除をする必要性はありません。
3.舌小帯切除術は保険適応です。
舌小帯短縮症における舌小帯切除術は保険診療で施術できるものであり、高額な自費診療により行うものではありません。
一度誤った方法で不十分な舌小帯の切除を行なった場合、さらにしっかりとした舌の機能の改善を行うには、子どもにより多くの身体的侵襲を与えることになり、施術の難易度も高くなります。国民の皆様におかれましては、舌小帯切除術を受けるにあたり、まず本当に切除術が必要な機能障害があるかどうかを確認するために小児歯科専門医を受診していただくことを推奨します。
舌小帯に関する治療について、ご不明な点があれば、かかりつけ小児科医、小児歯科医にご相談されることをお勧めします。
■ 参考文献・出典
公益社団法人 日本小児歯科学会 ポジションステートメント 舌小帯切除に関する見解
https://www.jspd.or.jp/recommendation/article25/
以上が、日本小児歯科学会の最新の見解です。
実際、構音機能の改善には、舌小帯切除術だけでなく、切除後も適切な構音を行うための舌の動きを学ぶ訓練を行うことも重要になります。
適切な切除時期の前から舌の動きの練習をすることが大切ですので、何か気になることがありましたらいつでも相談してください。