歯周病と全身疾患の関係

みなさんこんにちは!歯科助手の小田桐です🦋

今回は歯周病と全身疾患についてお伝えします!

歯周病は進行すると歯を失う最大の原因です。

歯の喪失は、全身の健康にも影響があります。

歯周病原菌は歯肉の毛細血管から侵入して、血管を通って身体中に広がっていきます。

歯周病は全身的な病気と深い関わりがあり、命にも関わる可能性があります。


【心臓疾患・脳梗塞】

血菅の中に入り込んだ歯周病原菌の影響によって血管の中に血栓を作り、それを元に心筋梗塞や狭心症のような心臓疾患や脳梗塞を起こしやすくなります。

【糖尿病】

糖尿病と歯周病との関連は深く、糖尿病の人は歯周病が重症化しやすいと同時に、歯周病が原因で糖尿病を起こしやすくなります。

現在糖尿病学会から糖尿病と診断された、あるいは糖尿病予備軍の方には、歯科医院で歯周病の検査と治療をすることを勧められています。

歯周病の治療を行うと血糖値が安定するということが多く報告されています。


【誤嚥性肺炎】

加齢、老化現象により舌や口腔筋の反射機能が落ちると、唾液と一緒に口の中の歯周病菌を肺の中へ飲み込んでしまい、肺炎を起こして非常に危険な状態になり、死に至ることがあります。

【早産・低体重児出産】

妊娠すると歯周病になりやすくなります。

女性ホルモンが大きく関わってくるといわれており、特にエストロゲンという女性ホルモンがある種の歯周病原細菌の増殖を促し、歯肉を形作る細胞がそのエストロゲンの標的となり歯肉が悪化していき、歯周病が悪化します。

中等度〜重度の歯周病にかかっている妊婦は早産や低体重児出産を起こしやすくなります。

その危険度は、タバコやアルコールによるリスクよりも7倍高いと言われています。

【消化器系疾患】

歯周病原細菌の中はピロリ菌と共通する抗原を持っているものがあり、胃炎、胃潰瘍、胃がんの原因となる可能性があります。

【関節リウマチ】

歯周病原細菌が血管を通って関節の内部へ入り込み、炎症を起こして関節リウマチを引き起こす可能性があります。

人工関節を入れている人が歯周病になると、人工関節の周りに歯周病原細菌が病巣を作って炎症が起こり、人工関節を取り除かなくてはいけなくなります。


歯周病は生活習慣病と位置付けられており、全身の健康にも大きく関わることがわかっています。

そして歯周病リスクは誰もが持ち合わせているため、歯周病と診断されたら、適切な治療を受けることでリスクは低減します。

歯周病は定期的に歯石除去やクリーニングを受けることで予防することが可能です。

口腔内だけでなく全身の健康のためにも、歯科医院で定期的な予防治療を受けて歯周病を予防しましょう🪥