溶連菌感染症について

こんにちは!保育士・歯科助手の本多です!

やっと梅雨が明けましたね!ここから夏本番!思いっきり夏を満喫できますね!

ただ、今年も猛暑日になる日が多くなりそうですね…。しっかりと熱中症対策をしながら暑い夏を楽しく乗り切れると良いですね☀️

先日、梅雨が明ける前ではありましたが、天気の良い週末に山形のジャバに初めて行ってきました!子どもたちは波のプールに大はしゃぎでした!

 

 

 

さて、今回は溶連菌感染症についてです。劇症型溶連菌感染症も話題になっていますので、気をつけたい感染症ですね。

溶連菌感染症ってどんな病気?

溶連菌とは、正式には溶血性連鎖球菌と呼ばれる細菌で、α溶血とβ溶血を呈する2種類があり、後者でヒトに病原性を有するものは、A群、B群、C群、G群などです。溶連菌感染症の90%以上がA群によるものです。したがって、一般にはA群溶血性連鎖球菌(Aβ溶血性連鎖球菌)による感染症を溶連菌感染症として理解されているといってもよいでしょう。主に“のど”に感染して、咽頭炎や扁桃炎、それに小さく紅い発疹を伴う場合があります。

溶連菌感染症の症状は?

症状の代表的なものは、発熱(3839℃)と“のど”の痛みです。しかし、3歳未満ではあまり熱があがらないと言われています。そして、体や手足に小さくて紅い発疹が出たり、舌にイチゴのようなツブツブができたりします(イチゴ舌)。そのほかに頭痛、首すじのリンパ節の腫れ、腹痛や嘔吐などの腹部症状もみられます。急性期を過ぎますと、発疹のあとには落屑(皮むけ)が認められるようになります。風邪と違って咳や鼻水が出ないというのもこの病気の特徴です。この病気には潜伏期間があり、実際に感染してからだいたい25日で症状がでます。

検査とお薬

まず、年齢、熱の程度、“のど”の発赤の具合、体や手足の発疹の程度から溶連菌に感染している疑いがあれば、確認のために検査を行います。最近は、“のど”についた細菌の検査の中で、溶連菌については、510分以内に結果が出るので、すぐに溶連菌かどうかわかります。この検査が必要なのは、後でお話するお薬の服用期間と大きく関係してきます。

溶連菌の感染とわかれば、熱やのどの痛みといった症状をやわらげるお薬のほかに、抗菌薬が出されます。抗菌薬は病気の原因になっている溶連菌を退治する大変重要なお薬です。

 

抗菌薬は溶連菌を退治するまで飲む

お薬を飲み始めると、23日で熱が下がり、のどの痛みもやわらいできます。発疹が出た場合、急性期を過ぎて、手足の指先から始まる落屑(皮むけ)が認められるようになります。確実に溶連菌を退治し、重大な続発症(合併症)を引き起こさないために、症状が消えても抗菌薬はしばらく飲み続けなくてはいけません。一部の抗菌薬以外は、510日間飲み続ける必要があると言われていますので、医師の処方どおりに最後まで飲ませることが大切です。

溶連菌感染症の続発症(合併症)について

510日間お薬を飲み続けるのは、こどもにはとってもむずかしいことかもしれません。しかし、決められた期間はしっかり抗菌薬を飲んでおかないと、ときに、心臓弁膜に障害などを起こすリウマチ熱や、急性糸球体腎炎といった続発症(合併症)につながることもあります。

溶連菌感染症の再発と家族への感染

溶連菌感染症は、繰り返しかかることもあります。大人になってもかかります。溶連菌感染症の症状としては咳や鼻水がありませんが、日常生活の中で出る咳やくしゃみなどによって近くの人に感染(飛沫感染)することがあります。また、溶連菌に汚染された食品が原因のこともあります。一人がかかったら家族、特に一緒に遊んでいる兄弟への感染に注意が必要です。

症状が改善しなくて困った時

お薬(抗菌薬)を飲み始めて23日たっても熱が下がらず、“のど”の痛みも消えないようでしたら、再受診してください。お薬が効いていないこともありますし、水分が不足がちになっている可能性もありますから、放っておくわけにはいきません。

登園や登校について

いつ頃から幼稚園や学校に行ってよいかの目安ですが、日本小児科学会の解説*では、『適切な抗菌薬による治療開始後24時間以内に感染力はなくなるため、それ以降、登校(園)は可能である。』との記載があります。

さて、元気に遊べるようになると、お子さんもご家族も、もう安心と思いがちです。でも先ほどお話しましたように続発症(合併症)や再発のおそれがありますので、抗菌薬は医師が指示した期間中、しっかりと飲むように心がけてください。

劇症型溶連菌感染症

溶連菌感染症の中には劇症型溶連菌感染症というものがあります。稀な病気ですが、症状は発熱、手足の痛みから始まり、菌が全身に広がります。発症から多臓器不全に至るまでの経過が急激ですので注意が必要です。

手足の膨張や痛み、発熱などの感染の兆候が見られる場合には、速やかに医療機関を受診しましょう。

参照:塩野義製薬