6月に流行する感染症⁉︎

みなさんこんにちは(^ ^)保育士の佐々木です。

6月は、梅雨の時期ですね。

雨の合間に差し込む日差しや暖かさに、初夏の訪れを感じるこの頃、みなさんは体調を崩される事無くお過ごしでしょうか?気候の変化はありますが、体調管理に気をつけながら今月も元気に過ごしていきたいですね!

さて今回は、6月に注意してほしい感染症についてお話していこう思います。

【溶連菌感染症(A群溶血性レンサ球菌咽頭炎)】

 例年4月から患者数が増加傾向となり、6月頃にピークを迎えています。6月~7月末の流行は、1年で患者数が最も多くなります。溶連菌感染症は、子どもがかかりやすく、発疹が出る感染症です。主な感染経路は、発症者もしくは保菌者(特に鼻咽頭部に保菌している者)由来の飛沫による飛沫感染と濃厚な直接接触による接触感染です。物品を介した間接接触による感染はまれですが、患者、保菌者由来の口腔、もしくは鼻腔由来の体液が明らかに付着している物品では注意が必要です。予防のためのワクチンはまだ実用化されていません。予防には、手洗い、咳エチケットなどが有効です。

【咽頭結膜熱(プール熱)】

 例年4月から患者数が増加し、67月に流行のピークを迎えます。咽頭結膜熱は、別名プール熱とも呼ばれています。例年、流行のピークは6月です。発熱、咽頭炎(咽頭発赤、咽頭痛)、結膜炎(結膜充血、眼痛、流涙、眼脂)の3つが主な症状です。通常感染してからの潜伏期間は57日。症状がある期間は35日といわれています。咽頭結膜熱の感染経路は、主に接触感染です。また、飛沫感染もあります。

 原因ウイルスは、アデノウイルスで、感染力は強力です。直接接触だけではなくタオル、ドアの取っ手、階段やエスカレーターの手すり、エレベーターのボタン等の不特定多数の人が触る物品を介した間接接触でも感染が広がります。

 アデノウイルスは、環境中で数日間活性を保っているため、施設やご家庭などで患者が発生している場合は、皆がよく手を触れるものを中心に消毒を行うことも重要な感染対策となります。

 なお、プール熱という名前の方が一般的に知られるようになり、プールに入ったら感染してしまうなどというイメージを持っている方もいらっしゃいますが、残留塩素濃度の基準を満たしているプールの水を介して感染することはほとんどありません。

【手足口病】

 手足口病は、主に夏季に流行する感染症で、例年7月頃に流行のピークを迎えています。年齢別にみると5歳以下が流行の中心であり、感染症発生動向調査の小児科定点医療機関からの報告によると、2歳以下からの報告数が全体の約半数を占めています。

 従来のCA16およびEV71による手足口では、35日間の潜伏期間の後に、口腔粘膜、手掌、足底や足背などの四肢末端に23mmの水疱性発疹が出現してきます。発熱は約3分の1に認められますが軽度であり、高熱が続くことは通常はありません。通常は37日の経過で軽快し、水疱の跡が痂皮(かさぶた)となることもありません。

 一方、近年みられるようになったCA6による手足口病では、水疱が5mm程度と大きく、四肢末端に限局せずに前腕部から上腕部、大腿部から殿部と広範囲に認められ、発熱も39℃を上回ることも珍しくなく、水痘との鑑別が困難な例もあります。また、手足口病を発症して治癒した後に、数週間を経て上下肢の爪が脱落する爪甲脱落症をきたす場合があり、CA6を原因とする手足口病の特徴となっています。感染経路は、飛沫感染、接触感染、糞口感染があげられます。保育園や幼稚園などの乳幼児施設においての流行時の感染予防は手洗いの励行と排泄物の適正な処理が基本となります。

 

コロナもまだまだ落ち着く様子が無いので、日頃からの健康管理は大人も子どももしっかりしていきたいですね!

参照感染症、予防接種ナビ