上唇小帯の異常

こんにちは、歯科医師の齋藤です。今回は上唇小帯異常についてお話しします。

上唇小帯は、上唇の内側と前歯の歯肉をつないでいるスジ状の組織です。

出生直後から生後1歳頃までは歯槽頂の近くに付着していますが、上顎の発育に伴い、歯槽の高径は増大し、上唇小帯は上方に移動していきます。

通常は前歯の間より少し上方に付着しています。

 

小帯異常は主に以下のような状態を指します。

・低位付着

小帯が前歯のすぐ近く、あるいは歯間に入り込む

・強直

小帯が硬く唇の動きが制限される

 

主な症状・影響は以下の通りです。

・正中離開(前歯のすき間)

・ブラッシングがしにくくなり、 むし歯・歯肉炎リスクの増加

・発音しづらい

 

上顎の中切歯は通常、離開して萌出しますが、このような生理的離開は側切歯の萌出が完了する頃にはほとんど閉鎖されます。

上顎側切歯の萌出が完了する6~8歳になっても正中離開がある場合には、上唇小帯の切除の適応となります。

切除術は局所麻酔を行い、メスまたはレーザーで小帯を切除します。出血や痛みは比較的少ないです。