歯がしみる?3つの原因について

こんにちは!歯科医師の高橋(寿)です。

3月も終わりに近づき、少しずつ春の気配を感じる季節になってきましたね。

今回は、「歯がしみる」という症状について、代表的な原因である
①虫歯 ②知覚過敏 ③歯ぎしり・食いしばり
の3つの観点から、原因・症状・放置した場合・治療法をわかりやすく解説します。

① 虫歯によるしみ

【原因】

虫歯菌が歯を溶かし、エナメル質(歯の最外層)の内側にある象牙質(神経を覆う層)や神経に近づくことで、刺激が伝わりやすくなります。

【症状】

・冷たいもの・甘いものがしみる
・進行すると温かいものでも痛む
・何もしなくてもズキズキすることがある

【放置した場合】

虫歯は自然に治ることはありません。進行すると神経まで達し、強い痛みや腫れが出たり、最終的には抜歯が必要になることもあります。

【治療法】

・初期:虫歯部分を削って詰め物
・中等度:詰め物や被せ物
・重度:神経の治療(根管治療)

② 知覚過敏によるしみ

【原因】

エナメル質の摩耗や歯ぐきの退縮により象牙質が露出し、外からの刺激が神経に伝わりやすくなります。

【症状】

・冷たい水や風でキーンとしみる
・一瞬でおさまる痛み
・歯ブラシが当たるとしみる

【放置した場合】

強い痛みに発展することは少ないものの、しみるのを避けて歯磨きが不十分になると、虫歯や歯周病のリスクが高まります。

【治療法】

・知覚過敏用の薬剤塗布
・専用歯磨き粉の使用
・コーティング処置
・必要に応じて詰め物で保護

③ 歯ぎしり・食いしばりによるしみ

【原因】

歯ぎしりや食いしばりによって歯に過剰な力がかかり、歯の表面や内部に影響が出ることで、刺激が伝わりやすくなります。

具体的には以下のような変化が起こります:

・歯に目に見えないヒビ(クラック)が入る
・歯の根元が削れる(くさび状欠損)
・歯の内部の圧力や血流が変化し、神経が過敏になる

【症状】

・冷たいものがしみる
・朝起きたときに歯やあごが疲れている
・特定の歯だけしみることがある
・症状が出たり消えたりすることがある

なぜ「一時的にしみる」のか?

クレンチングによるしみの特徴として、「ずっとではなく、一時的にしみる」というケースがよくあります。

これは、虫歯のように歯が大きく壊れているわけではなく、 歯や神経が一時的に“敏感な状態”になっているためです。

強い食いしばりによって歯の中の圧力や血流が変化し、神経が軽く炎症のような状態になります。その結果、一時的にしみる症状が出ることがあります。疲れているときや、朝起きたときにしみやすいのもこのためです。

【放置した場合】

一時的に症状が落ち着くこともありますが、負担が続くと

・ヒビが深くなる
・歯が欠ける・割れる
・慢性的な知覚過敏になる

といったリスクがあります。

治療法

・マウスピース(ナイトガード)の装着
・噛み合わせの調整
・しみる部分の保護
・食いしばりの癖の改善

まとめ

「歯がしみる」といっても、その原因はさまざまです。

・ズキズキ続く → 虫歯の可能性
・一瞬だけしみる → 知覚過敏の可能性
・疲れたとき・朝だけ → 食いしばりの可能性

このように、症状の出方によって原因をある程度見分けることもできます。

ただし、自己判断は難しいため、しみる症状が続く場合は早めの受診をおすすめします。
早期に原因を見つけることで、治療も最小限で済むことが多いです。

気になる症状がある方は、お気軽にご相談ください。