歯科受診の際に注意すべき子どもの病気

こんにちは、小児歯科専門医の中村です。

2026年になり、もう1月が終わってしまいますね。時間の流れが早すぎて困りますね。

 

今月から私が使用している席に子供たちが読むように数冊本を置きはじめました。トミカやマイクラ、サンリオ、すみっコぐらしなど色々ありますので気軽にご利用ください。

 

さて、今回は「歯科受診の際に注意すべき子どもの病気」についていくつかピックアップしてお話ししたいと思います。

 

①先天性心疾患(心房中隔欠損、心室中隔欠損、人工弁置換術後など)

先天性心疾患の場合、むし歯に関連した感染性心内膜炎の罹患リスクがとても高いことが知られています。まずはむし歯にならないことが一番大切です。万が一むし歯になってしまった場合は、早期治療が必要です。

むし歯が悪化し、重症で抜歯などの出血を伴う処置が必要な場合は主治医と相談の上、感染性心内膜炎対策として処置前に抗菌薬の予防投与が必要になります。また、口の中の状況によっては手術の時期をずらすことも検討されます。

できるだけ早い時期から口腔ケアを受けて、むし歯や歯肉炎の予防に努めましょう。

 

②川崎病(急性熱性皮膚粘膜リンパ節症候群)

おもに4歳以下の乳幼児に好発する原因不明の急性炎症症発疹性疾患で、全身の小・中動脈の血管炎を伴い、冠状動脈に動脈瘤を形成しやすいです。

歯科に関連する部分としては、血栓防止のため抗凝固薬(アスピリンやワルファリンなど)を服薬している場合は、抜歯の際に血が止まりにくい場合があるため、主治医と連絡を取り合い、休薬してもうこともあります。

また、冠動脈瘤がある場合は、一部使用できない麻酔薬がありますので、事前に伝えていただけますと幸いです。

 

③血友病

X連鎖潜性遺伝を示す先天性凝固因子欠乏症で、ほとんど男児に発生します。凝固因子が欠乏しているため止血しにくいです。そのため歯科に関しては、生え替わりの子ども歯が揺れている場合などは抜歯ではなく自然に抜けるのを待つことが多いです。

ただし、むし歯等で抜歯が必要な際は、主治医と協議のうえで凝固因子の補充療法を行う場合もあります。

 

④低ホスファターゼ症

血液中や組織のアルカリホスファターゼ活性が減少し、骨の石灰化障害や乳歯の早期脱落を引き起こす疾患です。

歯の早期脱落は、下顎乳前歯部に好発し、脱落に至らない歯でも歯肉退縮や歯根の露出が生じたり動揺を呈したりすることがあります。乳歯が早期脱落した症例では、咀嚼や発音機能、審美性の改善のために入れ歯を装着することがあります。

 

今回は以上の4つの疾患についてご説明させていただきました。

もし、これらの疾患を有するお子さんが歯科を受診する際には必ず病名について歯科医院に伝えるようにしてください。

 

最後まで読んでいただきありがとうございました。