お子さんの歯ぐきが腫れているかな……?と思ったら

こんにちは!
かさはら歯科医院歯科医師の室月です!最近は気温がかなり低くなり、すっかりと日が落ちるのが早くなってきました。

季節の変わり目ですので、体調を崩さぬよう気を付けていきましょう!

さて、今日はお子さんの歯肉炎の話です。

お子さんの口を見た時に、「虫歯はなさそうだけど、なんか歯ぐきが腫れている…?」と感じた経験はありませんか?

お子さんも大人と一緒で様々なことが原因で、歯肉炎を発症してしまいます。

今回は子どもの歯肉炎って、一体どんな種類があるのかお話しできればと思います。

まず歯肉炎は子供の頃に多くみられる歯周疾患の一つです。

歯と歯の間の歯ぐきは、プラークや食べかすの刺激に対して、かなり敏感に反応して、歯ぐきに対して、充血や腫脹などがみられます。

①単純性歯肉炎(不潔性歯肉炎)

子どもの歯肉炎の大部分を占めるのがこの歯肉炎で、主に不十分な歯磨きが原因で起こるので、不潔性歯肉炎と呼ばれます。

上顎の前歯のくちびる側や、上顎の奥歯の頬側は、唾液が流れにくく汚れを流してくれないので、プラークや食べかすが残りやすく、歯肉炎がよく起こる場所だと言われています。

治療方法としては、日々の歯磨きを徹底することにより、比較的早く治ります。

効果的な歯磨きのやり方を知りたい!と言い方は、是非我々歯科医師、歯科衛生士にお尋ねください。

②萌出性歯肉炎

乳歯、永久歯の出てくる際に見られる歯肉炎です。

出てくる途中の歯の周りはプラークや食べかすが溜まりやすく、それによって歯肉炎になってしまうケースが多いです。

一般的に歯が完全に出ききると歯肉炎は次第に改善し、治っていく傾向にあります。

③増殖性歯肉炎

薬の副作用による歯肉炎です。

降圧薬、抗てんかん薬、免疫抑制薬などの長期服用によって生じます。

歯ぐきの炎症とともに、歯ぐきが増殖したり厚くなることもあります。

④思春期性歯肉炎

12歳前後のお子さんにみられる歯肉炎で、よくブラッシングができているお子さんにも発症することがあるのが特徴的です。

比較的女児に多いと言われていて、思春期、月経期など女性ホルモンの分泌量に変化がみられる場合に、歯肉炎が発症するケースがあります。

思春期における内分泌の変化との関連が疑れていますが、詳細は明らかになっていません。

⑤外傷性歯肉炎

噛み合わせが悪いお子さんに起こりやすい歯肉炎です。

噛み合わせにより集中的に負担がかかってしまっている歯の周りで起きやすいです。

重症の場合は、装置などを用いて、噛み合わせを改善する必要性があります。

いかがでしたでしょうか。

お子さんの歯肉炎も様々な原因があることが分かったと思います。

しかし、先ほども記したようにお子さんの歯肉炎の大部分は単純性歯肉炎(不潔性歯肉炎)になります。

もし、歯磨きのやり方に疑問を持った場合は、お気軽にお近くの歯科医師又は歯科衛生士にご相談ください。

そして、是非実践してみてください!

きっと、歯ぐきの腫れが治まってくるとお子さんも嬉しいでしょうし、お子さん自身も歯磨きにやりがいが出てくるのではないでしょうか。