歯を抜いた後、そのままにしていていいの?

みなさん、こんにちは!

かさはら歯科医院、歯科医師の室月です!

 

暑い日が続いて、「アイス」や「ジュース」が恋しくなる日々が続きますね。

 

この時期はまさにアイスやジュースのダラダラ食べ、ダラダラ飲みをしてしまい、虫歯を作ってくるお子さんが多くなってくる時期です。

 

引き続き、気を引き締めてお口の中のケアを行って行きましょう!

 

さて、今日はお子さんの虫歯が大きくなって歯茎が腫れてしまったり、痛みが出てしまったケースについてお話しします。

 

通常、その場合はレントゲン写真を撮影し、歯根の吸収度合いや、炎症の状態などを確認します。

 

様々な診査を行った後、その歯の根の治療を行うか、抜歯が適応になってしまうのか診断を行います。

 

今回は残念ながら抜歯になってしまったケースです。

 

乳歯の抜歯を行った後に、そのまま何もしないと、歯がなくなったスペースに隣を歯が倒れてきてしまい、乳歯の後から生えてくる永久歯の生えるスペースがなくなってしまいます。

 

それでも永久歯は倒れた乳歯を避けて、無理矢理生えてこようとするので、頬っぺた側やベロ側に生えてしまい、歯並びがガタガタになってしまうのです。

 

そのようにならないために、永久歯が生えてくるスペース「隙」を、「保」つための装置が必要になってきます。

 

それを「保隙(ほげき)装置」といいます。

 

今回はその保隙装置をいくつかご紹介させていただきます。

 

①バンドループ

 

主に乳歯の4番目の歯が抜歯になってしまった場合に用います。

 

5番目の乳歯にバンドをつけて、3番目の乳歯にまでワイヤーを伸ばし、つっかえ棒のようなかたちで、3番目の乳歯にワイヤーを当てます。

 

3番目の歯でつっかえているので、5番目の乳歯は倒れにくく、4番目の永久歯の生えるスペースを保っておくのです。

 

このバンドループは条件を満たすと、保険適用の装置になりますので、是非疑問がありましたら、歯科医師にお尋ねください。

 

②リンガルアーチ

 

主に5番目の乳歯が抜歯になってしまって、6番目の永久歯が生えている場合に適応になります。

 

またその他の場合でも適応する場合があります。

 

リンガルアーチは左右の6番目の永久歯にバンドをつけて、ワイヤーを歯列に沿ってベロ側を通して伸ばし、6番目の永久歯が倒れないようにする装置です。

 

バンドループ、リンガルアーチともに、固定式の装置で、歯科医師が着脱を行うため、1度着けてみて慣れてしまったら、違和感なく付けているお子さんがほとんどです。

 

実物の見本がありますので、文章では分かりにくいと思った方や、興味本位でも保隙装置を見てみたい!という方がいらっしゃいましたら、お気軽にお声がけください。

 

また、保隙装置につきましては、実際の症例によっては適用が難しい場合や、特殊な装置が必要なケースもございますので、詳しくは歯科医師にご相談ください。