むし歯も歯周病もないのに歯が痛いって、どういうこと?

こんにちは☺️
歯科医師の福本です。

 最近、真夏のような暑さ☀️が続いていますが、体調など崩されていませんか?
 暑いと食欲もなくなり🥵、水分💧ばかり摂りたくなってしまいますよね。前回お話ししましたが、熱中症予防だからといってイオン飲料(スポーツドリンク)ばかり飲んでしまうと、夏を過ぎた頃にはむし歯🦷が増えてしまいます。
 無理して暑い中🥵で過ごさずに、エアコンで適度な室温を保ち😊、きちんと栄養🍙🥗🥩を摂ったうえで、水や麦茶などの甘くなく、かつ利尿作用のない飲み物で水分を補いましょう。
 
 さて、本題ですが、今回は最近患者さんでよく見かける『歯の痛み🥲』の原因のお話です。
 「冷たいものや温かいものがしみる」「朝起きた時に、歯が痛い時がある」「食事をした後に歯が痛くなる」と訴えて来院されましたが、大きなむし歯や歯周病も見当たらない患者さんが少なからずいらっしゃいます。
 こんな時、考えられる原因としてはいくつかありますが、その中でも最近多いと感じた『噛み合わせ』についてお話ししたいと思います。
 一般的に、寝ている間の【歯ぎしり😬】や【くいしばり😑】によって歯が痛くなることはよく知られていることですが、これらをしていなくても、寝ている間🌙に歯と歯が当たっているだけで、歯が痛くなる場合もあります。
 このような習慣は自分では気づかない事が多いですが、そんな時は昼間☀️の噛み合わせを気にかけてみてください。昼間、歯と歯が咬んでいる事が多い場合【歯列接触癖】でも歯に痛みがでる事があります。起きている間に食事以外で歯と歯があたっている時間は合計でも17分と言われています。「えーっ、そうなの?」と驚かれる方が多いのではないでしょうか?近年ストレス社会の影響からか、この歯列接触癖のある方が増えていると言われています。
 若いうちは歯列接触癖があっても症状が出てこない事が多いですが、歳を重ねると症状が出やすくなってきます。 
 歯列接触癖の治療は、現在のところ、自分でちょくちょく気にして癖を治すことしかないのです。
 癖を治すのに、いくつか工夫できる事があるのでご紹介します。
1️⃣日中よく目にするところに、歯列接触癖を気づかせる言葉を書く。例えば、スマホやコンピュータを頻繁に見る方はデスクトップに書く。また、よく目にする場所に付箋を貼る。などです。
2️⃣歯列接触に気づいたら、深呼吸をして、リラックスした口の状態にする。唇を閉じて歯と歯の間を1〜3mmほど開けた状態が理想です。
3️⃣安静時の舌の位置を意識する。
 安静時には、舌の先を上の前歯の後ろのヒダが集まった場所に置き、舌の前方半分位を軽く天井(口蓋)につけた状態が正しい位置です。この位置に舌があると、歯列が接触しにくい状態になってます。
 これらを意識する事で、癖を治します。
 今、症状がある方もない方も、歯列接触癖は歯に悪影響を与えます。歯列接触癖に気づいたら、癖を治すように意識できるといいですね。