子どもの“いたずら”は脳に良い⁉️

 みなさんこんにちは(^ ^)保育士の佐々木です。7月に入り、ジメジメした蒸し暑さを感じられる日が多いですが、みなさんいかがお過ごしでしょうか?

 今回は子どもの“いたずら”についてお話ししたいと思います。         おすわりができるようになったころ、「やけに静かだなぁ」と子どもの様子を見ると、ティッシュを1枚ずつ、箱からつまみ出しているところだった……。なんて経験をしたことのある方は、多いのではないでしょうか。大きくなるにつれ、お友だちや園の先生など、人とのつながりが広がると、いたずらのバリエーションも増えていきます。

 

子どもがいたずらをしているときって、目が輝いていますよね。それは大脳が反応しているサイン。心が躍動し、興奮している状態です。大脳の前頭葉に興奮と抑制の働きがあるのですが、乳幼児期の脳の発達においては大脳を刺激し興奮する働きを高めることが大切、と言われています。大脳が育たないと、興奮を抑制する働きも育たず、ちょっとのことでパニックになったり、キレたりしてしまうのです。

たとえば、雨上がりの水たまりを飛び越えようとジャンプして、失敗したり成功したりするうちに、水たまりを飛び越えるための力の入れ具合も調整できるようになります。また、鏡を見ながら口紅を塗ると、手の動きが反対に写るので塗りにくいことに気づくかもしれません。

よく「子どもがやけに静かだと思ったら、いたずらをしていた」というエピソードを耳にしますが、この静かな状態こそ、子どもが集中している証。いたずらにふけっている子どもの脳は、急速に発達している状態なのです。

 

 

 

 

  〈大人がイライラしないで「いたずら」させるコツ〉

  • 子どもの脳が急速に発達していることを意識する
  • まずは、大人自身が心の余裕をもてるように「今、この子の頭の中では、人生に二度とない貴重な発達期が訪れているんだ」

と意識してみましょう。いたずらの中にも学びがあることを心にとめ、この子はこのいたずらを通して何を学んでいるのだろうと観察してみるのもいいかもしれません。

大人がいたずらに反応して怒鳴ったり驚いたりするリアクションをとると、子どもの脳はそれを新しい刺激として受け止め、快楽物質のドーパミンがどっと分泌されます。ドーパミンは「分泌前にした行動に過剰に注意を向ける」作用をもつため、子どもはリアクションを引き出す前の行動(いたずら)を繰り返してしまうのだそう。子どものいたずらには、最小限のリアクションで対応しましょう。

 大人のイライラをコントロールして見守るべき「いたずら」と、厳しく叱って止めさせなければならない「いたずら」があります。周りの人に迷惑をかけること、自分や相手の体に危険が及ぶことに対しては、何をするとどうなるかを具体的に伝えて、短くビシッと叱ることが大切です。それでも、1回で理解して止めるのは難しいかもしれません。「あと数回は言わなければ」と初めから思っておくと、気持ちに余裕ができますよ。

 どんな対策をとろうと、この年頃の子どもはいたずらを止めることは難しいもの。むしろ、お子さんがいたずらを通して、たくさんの「面白い!」「これって何だろう?」を経験することが、その先の知性や心の安定につながると思って、成長を楽しみにしてみてはいかがでしょうか。

参照*いこーよ