みなさんこんにちは!歯科医師の齋藤(眞)です。
今回のお話は、「口腔機能が衰えるとどうなるか」についてです。
お口の機能には、歯の他にも舌や頬の筋肉、唾液腺や顎の関節といった、多くの器官が関係しています。これらの機能は加齢や全身の病気などによる変化で機能が衰えていきます。具体的にはどうなるのでしょうか?
まずは歯についてです。むし歯や歯周病などで歯が失われると、咬む力が低下し、食事の際に食べ物を飲み込もうとすると、舌が失われた歯の部分に入り込んでしまい、食べ物を食道へと送り込むことが難しくなってしまいます。歯以外でも、舌や頬の筋肉の動きが衰えることで、食べ物を細かく咬み砕き、食道に送り込む力が衰えていきます。
その結果、以下のような症状が見られます。
・食べ物が口に残るようになった
・食事の時間が長くなった
・食べるとむせるようになった
これらの症状が見られる場合、「口腔機能低下症」が疑われます。
口腔機能低下症は、加齢だけでなく、疾患や障害などさまざまな要因によって、口腔の機能が複合的に低下している疾患です。
そのまま放置しておくと、お口の機能の障害だけでなく、食事の時のストレスが大きくなり、低栄養や全身の筋力の低下につながります。
では、具体的な対策はどうすればいいのでしょうか?
まずは、歯科医院での治療の必要がないか、確かめてみましょう。むし歯だけでなく、入れ歯などが壊れていないか、なども確かめてみましょう。咬む力が向上することになり、食事がしやすくなります。また、定期的に口腔ケアに通うことで、異常があれば早期に発見することができます。
さらに、食事の内容についても見直してみましょう。自分の今のお口の状況に合わせて、食事の形態、内容などを変えてみることで、食事を快適にすることができます。
口腔機能を高めるために、自宅でできることもあります。
・お口の汚れは歯だけでなく、舌にもつくので、舌ブラシを使ってお掃除を行う
・唾液の量を増やすために唾液腺マッサージを行う
・舌や頬の筋力アップのために、トレーニングを行う
口腔機能低下症は50歳以降から悪化する危険が上昇します。放置することで誤嚥性肺炎や低栄養といった全身の病気につながるリスクもあります。これらの対策を実施し、お口の機能を高めることで全身の病気を予防することもできます。気になる方は、ぜひご相談ください。
今回のお話はここまでです。最後までお読みいただきありがとうございました。