根尖性歯周炎①

みなさん、こんにちは!かさはら歯科医院、歯科医師の岩谷です。

まぶしい太陽が照りつける季節ですが、皆様いかがお過ごしでしょうか。

 

本日は、根っこの病気=根尖性歯周炎についてのお話をいたします。

 

Q.  根尖性歯周炎はなぜ起こるのでしょうか?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

Fig.1

 

A.  根管内に細菌感染が生じることによって起こります。

 

根管内の細菌の数がある一定の値以上になると根尖性歯周炎が発症すると言われています(Fig.2ーB)。この細菌数の一定の値のことを”閾値”と言います。根管治療によって細菌の数が閾値以下に減少すると根尖性歯周炎は治癒します(Fig.2ーD)。

Fig.2

 

つまり、根管治療は根管内に感染した細菌を除去する治療法であると言えます。

では、根管治療を成功に導くためにはどのようなことが必要でしょうか?

1)無菌的処置

2)細菌の除去

3)根管系の封鎖

の3つが必要となります。

 

1)無菌的処置

根管治療を行う際に無菌的処置が重要である理由は、1965年にKakehashiらが行った動物実験によって科学的に証明されています。

実験は、36匹のラットを無菌環境と通常環境の2つのグループに分けて行われました。両群のラットの歯に穴を開けて意図的に歯髄を露出させ覆髄材・修復材なしで経過観察し組織切片を作成し観察しました。無菌環境下のラットは、歯髄が露出したにも関わらず歯髄壊死せず、デンティンブリッジが形成されました。一方、通常環境下のラットは歯髄が壊死し根尖性歯周炎が発症しました。この研究では、細菌がいない環境下では物理的な刺激だけでは歯髄は壊死せず、歯髄壊死や根尖性歯周炎を引き起こす根本的な原因は「細菌感染」であることを明確にしました。この発見が、現代歯内療法学の基礎となっています。

したがって、根管治療を行う際はラバーダム防湿を行うことが必須となります。唾液の中には細菌がいるため、治療中、根管内に唾液が侵入するのを防ぐ必要があるからです。

根管治療を行う際はラバーダム防湿を必ずしましょう!No rabber, No Endoです!!

本日のお話はここまでです。

ここまで読んでいただきありがとうございました。

根管治療でお困りの際はぜひご相談ください。

まだまだ暑い日が続きますが、くれぐれもご自愛ください。

 

<参考文献>

※1 Siqueira and Rocas., JOE, 2008.

※2 Kakehashi S, Stanley HR, Fitzgerald RJ, Oral Surg Oral Med Oral Pathol, 1965.