こんにちは、小児歯科専門医の中村です。
7月26日に東京科学大学 小児歯科学分野の岩本勉教授をお招きし、青葉会の歯科医師を対象に、口腔機能発達不全症について丸一日にわたる教育講演を開催していただきました。
岩本教授による「口腔機能の発達の理解と管理」は、私にとって大変有意義な講演であり、多くの学びを得ることができました。このような貴重な学びの機会を設けてくださった笠原理事長に、心より感謝申し上げます。
講演に臨むにあたり、岩本教授監著の『患者さんにしっかり説明できる口腔機能発達不全症読本』で事前に学習していました。そのおかげで、講演では知識を深めるだけでなく、岩本教授が臨床で最も伝えたいと考えておられる口腔機能発達不全症の本質について、より深く理解することができました。
今回の講演で得た知識や考え方を今後の診療に活かし、より良い歯科医療を提供できるよう努めてまいります。改めまして、岩本教授、そしてこのような貴重な機会を設けてくださった笠原理事長に心より感謝申し上げます。
さて、
本題を始めましょう。
大人も歯科治療って憂鬱ですよね😔
口の中にものが入ってくることは、本能的に誰にとっても嫌なことです。
これは子供達も一緒です。
不安な気持ちいっぱい抱えながら診察台に座ってくれている子供達に対して、少しでも緊張を和らげるように私自身は次のことを心がけています。
①コミュニケーション
診察前には「今、何歳だっけ?」と話しかけ、受け答えをみながら緊張度を確認し、好きなキャラクター、クリスマス🎄や夏休み🏄などの行事、部活などについて話しています。
小児歯科を専攻し始めた頃は、子供たちが好きなキャラクターがわからなかったので、患者さんから色々と教えてもらって一生懸命勉強しました。患者さんから図鑑📕貸すから覚えてきてねと宿題をもらったこともあります。
アンパンマン、パウパトロール、プリキュア、プリンセス、戦隊モノ、仮面ライダー、ポケモン、マイクラなど本当に覚えるのが大変でしたが、今となっては大切な思い出です。
②道具の準備
歯科医院で多く使用される注射器など大人が見ても不安になるような器具については、できるだけ子供の視界に入らないように準備しています。
また注射器以外にもノズルの先端が細くて子供たちが誤解しそうなものについても視界に入らないように意識しています。
③使用する言葉
小児歯科を専攻して先輩から最初に指導いただいたことの1つに【子供に対してウソをつかない】というものがあります。これは本当に大切にしています。子供たちはときには痛みによって泣くこともありますが、納得していれば耐える努力をしてくれます。
そのため、麻酔など痛みを伴う処置をする際は「少し嫌な感じするよ、押される感じするからね」と必ず声掛けするようにしています。
④行動変容法
行動変容法とは、学習理論に基づいて個人の行動を改善する技法の1つで、私はよく以下の3つを使用することが多いです。
・TSD(Tell-Show-Do)法:子供に対してこれから行うことについて、話して(Tell👂)、見せて(Show👀)、行う(Do🖐️)という手順で進めることです。治療内容についてわかりやすい言葉で説明し、器具を見せながらどのように使用するか伝えます。その後に実際に使用するというものです。
文章にすると当たり前のように感じますが、その子の年齢や緊張度に合わせて内容を変えたりして対応しています。
・系統的脱感作:弱い刺激から始めて、段階的に強い刺激に対してなれるようにする手法です。
よく例えで使用するのは、ヘビ🐍が苦手な人に対して、ロープを触るところから始め、慣れたらおもちゃのヘビを触れようにし、これ慣れたら本物のヘビを触るといったように手順を踏む方法です。
・カウント法:10秒を声に出しながら数えながら処置を行う方法です。数を数えることに注意が向くため、刺激が減弱して感じることや10までというゴールが見えることで協力が得られことがあります。
この3つ以外にもオペラント条件付けやシェイピング法、トークンエコノミー法、モデリング法なども意識して処置を行なっています。
しかし、最初にもお話ししましたが、大人も嫌なことです子供たちが嫌がったり泣いたりすることは自然なこととも言えます。ですので、できなかったことを責めるのではなく、歯磨きができた、一人で診察台に座れたなどどんなに些細なことでも構いませんので、診療後はご家族の方々からも子供たちはたくさん褒めてあげてください☺️
ご拝読ありがとうございました🙇♂️