こんにちは歯科医師の山岸です!🦷
今回は再生不良性貧血について書いていきます。
再生不良性貧血とは、造血幹細胞の障害により、骨髄の造血機能が低下(骨髄の低
形成)し、汎血球減少(赤血球・白血球・血小板のすべてが減少する)を特徴とする
疾患です。
〇原因
・再生不良性貧血の多くは原因が明らかでない特発性であるとされています。
近年の研究では、自身の免疫細胞が骨髄中の造血幹細胞を攻撃する自己免疫機
序が主な原因と考えられているそうです。
・また、薬剤(抗悪性腫瘍薬、クロラムフェニコールなど)、放射線、化学物質
(ベンゼン、揮発性物質など)などが続発性再生不良性貧血の原因となる場合も
あります。
・さらに、常染色体劣性遺伝(Fanconi貧血)が先天的な原因となる場合もありま
す。
※Fanconi貧血
DNA修復における遺伝子の異常により、骨髄の働きが低下しやすくなる先天性
の骨髄不全症候群の一つで、血液をつくる力が弱くなるため、貧血、白血球減
少、血小板減少などの汎血球減少をきたしやすいです。
〇症状
血球の減少により、以下のような症状が認められます。
・赤血球減少:貧血、息切れ、動悸、倦怠感、めまい
・白血球減少:易感染性
・血小板減少:皮下出血、歯肉出血等の出血傾向
〇検査
・血液検査で汎血球減少を確認します。
・骨髄穿刺や骨髄生検を行い、骨髄低形成(脂肪髄化など)を確認します。
〇治療
・免疫抑制療法(抗胸腺細胞グロブリンとシクロスポリンの併用療法)
・造血幹細胞移植
・アンドロゲン療法(造血幹細胞刺激、エリスロポエチン産生促進)
・補助的療法(輸血など)
◯歯科診療における注意点
白血球や血小板の減少により、歯科治療においても感染や出血のリスクが高くな
るため、治療前には血液検査の結果を確認し、必要に応じて医科と連携すること
が重要です。
また、観血的処置を行った場合には、局所止血を徹底し、止血材や縫合、圧迫止
血などを用いて術後出血を防ぐことも重要です。
さらに、感染リスクが高まるため、必要に応じて予防的抗菌薬の投与を検討しま
す。
そして、歯周病やう蝕は感染源となるため、適切なブラッシング指導や定期的な
口腔ケアを行い、日常的な口腔衛生管理を行うことも重要です。
歯肉出血が認められる場合でも、ブラッシングを避けるのではなく、やわらかい
歯ブラシを使用して口腔内を清潔に保つことが重要です。
以上、再生不良性貧血についてでした。
