口と歯の気になる症状(続編)

こんにちは。歯科医師の高橋(克)です。本日のテーマは非歯原性疼痛についてです。

非歯原性疼痛とは

口腔内からの原因以外で引き起こされる歯の痛みのこと。

ストレスや精神的な影響や、脳や神経系の疾患、リンパ系の疾患、骨筋肉系の疾患、心疾患や血液系の疾患、脂質異常、ホルモン異常やホルモン代謝異常、アレルギー、腫瘍、自己免疫疾患、感染症、気圧や気候の変化、服用薬の影響、食習慣や生活習慣の影響、など様々な要因が考えられると言われています。

全身的にも原因となる要素が多岐にわたるので、診査内容も様々で、はっきりとした診断が困難なケースが多々あるようです。

例えば、非歯原性疼痛のなかの特発性歯痛の特徴としては、歯科診療で痛みとなる原因が不明確で、痛みの出ている場所が一定せず、麻酔が奏功せず、人によっては痛みの場所が一定せず、何かしら処置を受けても一向に痛みが引かないことや、食事中に痛まないことなどが特徴として挙げられます。

また、非歯原性歯痛との症状が類似している歯科関連での疾患は、ブラキシズム(くいしばり歯ぎしり)や外傷性咬合(咬合力の過重負担)が挙げられます。

はっきりとした原因が不明であれば、歯科治療では第一選択として、ナイトガードやかみ合わせの調整や歯の形態修正などの処置をおこなうことが多いです。

あるいはその痛みと併発して、歯周病などの炎症部位がある場合などは消毒や投薬で経過観察することもあります。

それでも痛みの強さが改善出来ない場合は、非歯原性歯痛の可能性があります。

非歯原性歯痛と診断された場合は、総合医療機関での受診をするように、かかりつけ歯科医院より紹介状を出されることが殆どだと思われます。なぜなら歯科診療で、根本的な改善はほぼ不可能だからです。

この疾患のリスクが高い方の傾向としましては、全身疾患やメンタル疾患のある方がもちろん多いとのことです。

それと血液血管系等の疾患があれば、梗塞等の発症前兆として歯痛が起こることもあるようです。

非歯原性歯痛がある全身疾患がある方にとって、自身の疾患が歯の痛みに間接的に影響を与えている可能性があることを知ることで、もしかしたら歯を削ったり、抜歯したりすることを防げる可能性があるかもしれません。

そしてその場合、歯石とりなどの歯周治療を受けることで、普段から口腔内環境を整えておくと、全身疾患などの進行予防となると言われており、非歯原性歯痛の誘発因子も少なくなるのではと思っております。