離乳はどのようにして進めていけばいいの?

みなさん、こんにちは。
かさはら歯科医院歯科医師の室月です。春の陽気がだいぶ増してきましたね。

しかし、油断するとすぐに冬の気温に逆戻りをするので、寒さ対策をバッチリして春の訪れを待ちたいですね。

さて、今回は前回の続きです。

前回は乳児の栄養について書きました。

乳児期の主な栄養源は母乳栄養であり、なぜ母乳栄養が良いのか、そして母乳栄養は母親にとっても良い影響をもたらすということを述べさせていただきました。

しかし、この時期の虫歯の原因の断トツの1位が母乳やミルクだと言われています。

それでは、いつ離乳を開始して、どのように離乳を進めていけばよいのでしょうか。

今日はそのことについて、お話しできればと思います。

正常に発育している乳児は、満5か月頃になったら離乳を開始するとよいといわれています。

この開始時期が早すぎたり、段階を踏まずにいきなり離乳食に代えたりすると、将来咀嚼機能や嚥下機能に影響が出てくるといわれているので注意が必要です。

理想的には、初めの1か月間の離乳食は1日1回で、離乳食に慣れさせる時期とします。

その後の2~3か月は1日2回となり、離乳食から栄養を取るように献立や量を考えます。

9か月となると1日3回として、離乳食が栄養の主となります。

その代わり母乳やミルクの量が減っていきます。

成長旺盛な時期なので3度の食事ではエネルギーが不足しがちであることから、1日1~2回の間食を取る必要があります。

1~2歳の推定エネルギー必要量は男子が950kcal、女子が900kcalとなっていて、タンパク質推奨量は男女ともに20gといわれています。

しかし、あくまでも規則正しい食生活が基盤とならなければいけません。

間食は時間をかけてだらだらと食べさせるのはよくありません。

なぜなら、食事や間食を食べているときは、プラークのPhが臨界pH(5.4)以下に低下して、エナメル質の脱灰が生じています。

しかし、食後にpHの高い唾液の分泌によって、酸が中和されると、唾液中のリン酸カルシウムが歯の表面に沈着し、脱灰が修復されるのです。

つまりダラダラと食べていると、修復が起こらず、虫歯となるのです。

いかがでしたでしょうか。
今日は離乳の進め方や間食についてお話ししてきました。

乳歯は非常に虫歯になりやすいので、食生活など誤った認識であるとすぐに歯が溶けてしまいます。

ご心配ごとやご質問があれば、歯科受診の際にお気軽にご相談ください。