抜歯が必要なのはどんな時?

こんにちは、歯科助手の小山です。

今回は抜歯はどんなときに行うのかについてお話していきます。

むし歯が進み、歯が根だけになってしまった場合

むし歯が進行して歯がボロボロになり、むし歯菌に感染した歯の根っこだけが残っている状態であればどうしても抜歯が必要になってしまいます。

骨に埋まっている根の長さによっては、歯茎に埋まっている部分を歯茎の外まで出すことで抜歯せずに治療することが可能です。

しかし根っこだけになった歯が歯茎に入り込むとむし歯菌が歯茎や周囲の骨にまで感染して激しい痛みが起こりますし、口臭がきつくなることもあるので、基本的には抜歯が必要です。

むし歯ができた場合はすぐにかかりつけの歯医者へ行き、むし歯が進行してしまわないようにしましょう。

歯周病

歯周病は歯の骨を溶かすため、重度にまで進んでしまうと歯を支える顎の骨や歯茎はかなり破壊されています。歯もいずれ抜け落ちてしまうため重度の歯周病になった歯を抜歯することで、それ以上周囲の歯や骨に悪影響が広がることを防ぐことができます。

歯の割れ

歯が割れてそれが歯根まで届いている場合など、歯の自立が難しいときや割れ目から歯周病菌や虫歯菌が侵入すると思われるときには、抜歯が必要です。

治療の最終手段

歯を残すためにさまざまな治療をした結果、それでもトラブルが改善されない場合には最終手段として抜歯を選択することがあります。

親知らず

埋没していたり斜めに生えていたりする親知らずは、抜歯をして口内トラブルの予防を図ります。

 

子どもの歯である乳歯にトラブルが起きた場合は、次に生えてくる永久歯への影響を考慮して抜歯するケースがあります。たとえば以下の3つのケースです。

乳歯のむし歯放置で永久歯が感染する

乳歯がむし歯になってしまった場合、どうせそろそろ抜けて永久歯が生えてくるからと放置すると、、、

その下にある永久歯も細菌に感染し、生まれながらにして弱い永久歯となってしまいます。

乳歯が永久歯の邪魔をしている

永久歯がすでに生えてきつつあるにもかかわらず、乳歯が抜けないことがあります。乳歯のぐらつきが全くない、数か月たっても抜けない場合は、永久歯の卵がある位置が乳歯の真下からズレている可能性があります。いくら待っても乳歯の根っこが溶けることはないため、乳歯は自然には抜けません。そのままにしておくことで、さまざまな悪影響をおよぼすリスクがあるため、その場合には乳歯の抜歯を行います。

過剰歯がある

過剰歯(かじょうし)とは、本来あるべき歯の数より多い状態、余計な歯のことです。特に上顎に多く現れますが、過剰歯があることで歯並びに影響するケースの場合、抜歯することが多いでしょう。

 

抜歯するべき歯を無理に残そうとすることで生じる問題とは?

できるだけ歯を抜かないことが理想ではありますが、本来抜歯すべき歯を無理に残そうとした際は、様々な問題が生じる可能性があるため、注意が必要です。

骨吸収が起こる

重症化した歯周病や歯根が破折した歯をそのまま放置していると、その周囲の骨などが溶かされてしまいます。骨量が大幅に減ってしまうと、その後の失なった歯を補う処置(インプラントや入れ歯治療)も良好な結果が得られない可能性があります。

周囲の歯・お口全体に悪影響が及ぶ

重症化した歯周病やむし歯を放置していると、周囲の歯の歯周組織も溶かされたり、お口全体にも感染が拡がってしまうなどお口全体の健康にも悪影響が及びます。

全身疾患を引き起こす原因になる

歯周病は全身疾患とも深い関係があります。歯周病菌が血液によって全身を巡ることによって、心筋梗塞や脳梗塞、誤嚥性肺炎、糖尿病、早産や低体重出産などのリスクが高くなります。

 

気になることがあれば、お気軽にドクター、スタッフへお声がけください。