歯垢ってなに?

みなさんこんにちは!歯科衛生士の伊藤です🐥

私事ですが12月から産休に入らせていただきます!
この妊婦期間、悪阻などでお口のトラブルを自分でも実感し、改めてお口の健康が悪化するとQOLが低下することを実感いたしました…🥲

当院は妊婦歯科健診も行っているので、様々な妊婦さんと関わる機会がありましたが、胎児のためにもお口の健康を守ろうとするお母さん方…本当に素晴らしいです✨
妊娠性歯肉炎や、歯周病と低体重児、早産リスク等、気になることはどんどん聞いてくださいね🦷

さてさて今回のテーマは
『歯垢ってなに??』です!
歯垢(プラーク)のことを、食べカスだと思っている方いませんか?
実は歯垢は食べ物のカスではなく、細菌の塊です👿
厳密には歯に付着した細菌が繁殖したかたまりです。
むし歯や歯周病の原因となります。
プラーク(歯垢)を取り除くことがブラッシングの大きな目的となり、口腔ケアの基本でもあります!

プラーク1mgのなかには、およそ300種類1億個ものの細菌が存在しているのです!!

食後、口の中はミュータンス菌(むし歯の原因となりうる菌)などのはたらきでpHが酸性にかたむき、歯のカルシウム等を溶かし始めます。歯のカルシウム等が溶け出る事を脱灰といいます。
表面だけや、短時間だけ脱灰が起きたときには、プラークをすぐに取り除けられれば歯は再石灰化(溶け出たカルシウム等が再び歯に戻ること)し、自然に修復することもあります!
しかし、プラークが長期間ついたままであったり、歯の奥深くまで脱灰が進んだ場合には、この自然修復作用が妨げられてしまいます。
このように歯の脱灰が元に戻らないところまで進んでしまうとむし歯になります。

実は歯の表面だけでなく、歯と歯ぐきの境目にもプラークはたまります。
プラークの細菌は、歯周ポケットの奥深くまで繁殖していくことがあります。
プラーク内の歯周病の原因となる細菌の作り出す毒素によって、歯ぐきに炎症が起こったり、歯を支えている骨(歯槽骨)がダメージを受けて、溶けてなくなっていくのが歯周病です。

また、プラークの中の細菌が臭いの強いガスを作り、口臭の原因となることもあります。

プラークは粘着性で、水に溶けないためうがいではとることができません。
歯ブラシで物理的にこする、ブラッシングすることが基本ですが、歯と歯の間の汚れは歯ブラシではせいぜい半分程度にしか落とすことができません。
デンタルフロスや歯間ブラシという補助用具を併用することが必須となります。

また、歯並びや、むし歯、歯周病のリスク、プラークの中の細菌の病原性、種類の傾きなど、様々なお口の中の状況を分析して、自分にあったお口のケア方法、ケア道具をみつけることも必要です!
まずは歯科医院で、自分にあったケア用品を聞いてみてください!
同じ人でも、その時期によってお口の状態は変わるので、人によっては歯科医院に行くたびにオススメされるものが変わることもあるかと思います🪥
その時そのお口にあったものを使うことが、口腔ケアでは必須なので、担当医師や歯科衛生士と相談しながら自分のベストを見つけていきましょう🦷

ここまで読んでくださりありがとうございました🙇‍♀️