仕上げ磨きについて

皆さんこんにちは、保育士兼歯科助手の山邊です。季節はすっかり秋になり、とくに朝晩は冷え込むようになりましたね。私は最近体調を崩しがちだったので、体を冷やさないようにすることや、乾燥しないように水分をこまめにとったりして、感染症の予防に気を付けています。寒くなると我が家の猫たちも布団の中に入ってきたり、猫たち同士でかたまって寝ている姿がなんとも可愛いです。最近我が家では野良猫と保護し、家族が増えました。遊びに来てくれる他の野良猫たちも、寒い季節を一緒に頑張って乗り越えてもらえたらなと思う今日この頃です。

 

さて、今回は仕上げ磨きについてお話していきたいと思います。

定期的に歯科医院へ通っているかたはご存知かと思いますが、そもそも仕上げ磨きとは、自分では磨きにくいところや、見えにくいところの汚れもしっかり磨くために、本人が磨いたあとに大人が磨いてあげることです。

子どもの歯は、歯の表面のエナメル質が大人の歯に比べて薄く、また、生え始めの大人の歯もまだエナメル質が弱く、むし歯になりやすい状態にあります。さらに、歯の生え変わりの時期になると完全に大人の歯が生えるまでは時間がかかり、生えてくる途中の歯は他の歯よりも低いため、歯ブラシの毛も届かず磨きにくく磨き残しがあることも多いです。なので、仕上げ磨きは大人の歯が生えそろう10~12歳までとよく提唱されています。

 

次に、仕上げ磨きの方法をお伝えしていきます。

〇仕上げ磨きをする時の姿勢

口の中も見えやすく、安全に歯磨きをしやすい姿勢にしましょう。私が普段スタッフの託児室でも行っているのが、寝かせて磨く方法です。膝の上に頭を乗せてまっすぐ寝かせ、仕上げ磨きを行います。お口の中も確認しやすいですし、安定もしやすいと個人的には思います。年齢があがってきたり、その時の状況によっては立たせて磨いてあげても大丈夫です。立たせて磨いてあげる時には、大人が子どもの横に立ち、お腹や脇を使って子どもの頭を支えるようにして磨いてあげると安定します。

〇歯磨きの基本

1.毛先を歯の面にまっすぐにあてる・・・歯ブラシの毛先を歯と歯茎(歯肉)の境目、歯と歯の間にきちんとあてます。

2.軽い力で動かす・・・150~200gの軽い力で、歯ブラシの毛先が広がらない程度動かします。

3.小刻みに動かす・・・5~10mmの幅を目安にして小刻みに動かし、1~2本ずつ磨きます。

4.一か所につき20回以上動かす・・・歯垢(プラーク)はなかなか取りきれないため、丁寧に動かしましょう。ブラッシングの時間は3分以上が目安です。強い力で動かすと歯ブラシの毛先が広がって歯茎を傷つけたり、歯垢が逆に取れにくくなったりします。さらに子どもが痛がり、歯磨きを嫌がる原因になってしまうこともあります。舌にもあたらないように気を付けましょう。

〇仕上げ磨きのポイント

1.上唇と歯茎をつないでいるすじの部分に歯ブラシが当たると子どもが痛がり、歯磨きを嫌がる原因になってしまいます。上唇を持ち上げて、歯と歯茎の境目が見えるようにし、歯ブラシを持っていないほうの人差し指の腹で上唇と歯茎をつないているすじの部分を隠して、仕上げ磨きをしてあげましょう。

2.奥歯は歯ブラシを奥から前に動かしましょう。乳歯は奥歯が2本なので手早くできます。特に、奥歯のかみ合わせは溝に歯垢が残りやすい場所です。

3.歯と歯の間は歯ブラシだけでは汚れが取りきれないので、フロス(糸ようじ)を使いましょう。特に、むし歯になりやすい奥歯の2本の間、上の前歯2本の間は優先的に行いましょう。

 

仕上げ磨きも時間がない時や、子どもの機嫌によってはできない時もあると思います。そのような時には無理にしようとせず、できる時にしてあげるようにしましょう。

 

参照:https://clinica.lion.co.jp/oralcare/shiage.htm