子どもの孤食

皆さんこんにちは、保育士兼歯科助手の山邊です。最近は猛暑続きで、夏バテ気味のかたも多くいらっしゃるのではないでしょうか。私はクーラーが苦手なタイプなので、クーラー、そして、扇風機すらもない自分の部屋にこもり、アマゾンプライムでアニメや昔のドラマを見て過ごしています。室温は35度とかなりの暑さで、さすがにクーラーにあたり涼しむ時間もつくってはいますが、サウナ感覚で自分の部屋で汗を流せるので、この暑さを少し楽しんでいます。洗濯物もすぐに乾くので、最近は毎朝洗濯機を回し、洗濯物を干してから出勤しています。皆さんはこの暑い日々をどのように過ごしていますか?ぜひ、お聞かせください。

 

さて、今回は子どもの孤食についてお話していきたいと思います。

皆さんは孤食という言葉を知っていますか?孤食とは、「孤独な食事」という意味です。家族が不在の食卓で、一人で食事をすることや、家族がいるにも関わらず、一人で食事をすることを言います。

 

近年では子どもの孤食が増加している傾向にあります。孤食の原因はとして核家族化が進んでいることがあげられます。昔の日本では二世代、三世代が一緒に暮らす大家族が当たり前で、その当時は、子どもが一人で食事をする機会はあまりなかったと考えられます。しかし、現在は核家族化が進んでおり、親が仕事で不在などを理由に、家族が揃って食事をすることが少なくなっています。

また、核家族化に伴い、現在は共働きの世帯も増えてきています。帰宅時間が遅くなったり、また、子どもの塾通いなどで家族の食事時間にバラつきが出たり、家族揃っての食事の機会が少なくなっています。

 

孤食による問題点は多くあります。

●コミュニケーション能力が育ちにくい

家族との食事は、自然と会話が弾み、コミュニケーション能力を育てられる大切な場所ですよね。「おいしいね」「この味付けはいいね」など、食事にまつわる感想を話したり、家族一人ひとりがその日の出来事を話したりしながら食事をすることで、話を聞く力や、会話力などが磨かれます。しかし、孤食ではコミュニケーションをとれる相手がいないため、その能力を育てることができません。

●食事のマナーを教わる機会がない

箸の使い方や、「いただきます」「ごちそうさま」の挨拶など、幼い頃に家族から教わったかたも多いのではないでしょうか。孤食では教えてくれる人がいないため、ひじをついて食べたり、食事の挨拶ができなかったり、何が間違っていて、何が正しいのかが分からないまま大人になってしまう可能性があります。マナーを知らずに育ってしまうと、将来、周囲の人に不快な思いをさせてしまうことがあるかもしれません。

●栄養バランスが崩れる

一人で食事をとることで、好き嫌いをしても注意してくれる大人がいないため、好きなものだけを食べるようになり、栄養バランスが偏ってしまいます。それによって、肥満や極端な痩せにつながり、健康上のリスクとなっているほか、体力の低下などが問題視されています。また、偏った食事は、集中力の低下や精神的な不調の原因などにもつながります。家族や、誰かと食事とる機会が多い子どもほど、主食、主菜、副菜の栄養バランスのいい食事をしていることも分かっています。

 

時代背景を見ても、孤食が増えることは避けられないようにも感じますが、少しでもできる改善点はあります。

一つ目は、朝食を一緒に食べること。夜は残業があったり、塾など家族の帰宅時間がバラバラで、時間を合わせることが難しいと思います。朝のほうが比較的に時間を合わせやすい場合は、朝食を一緒に食べることもおすすめです。

二つ目は、休日には意識をして家族全員での食事をすること。平日は仕事があったり、子どもの学校などもあるため、なかなか家族が集まることは難しいと思います。一つ目では朝食を一緒に食べることもおすすめしましたが、朝食も難しい場合には、少し時間に余裕をもてそうな、休日に意識をして家族団らんの時間を設けてみてはいかがでしょうか。