歯磨き粉選び

こんにちは!歯科医師の山岸です!

唐突ですが、みなさんは歯磨き粉はどうやって選んでいますか?
パッケージやCM、口コミ等様々な要素があると思いますが、自分は成分表示を見てその時欲しい効果の薬用成分が配合されつつ安いものを選んでしまいます。
そんなわけで、今回は歯磨き粉について書いていこうと思います。

まず歯磨き粉はどんな成分でできているのでしょうか?
自分が最近購入した歯磨き粉を用いて説明していきます。

○基本成分
湿潤剤 ソルビット液、PG(プロピレングリコール)…
清掃剤 無水ケイ酸…
発泡剤 ヤシ油脂肪酸アミドプロピルベタイン液、ラウリル硫酸ナトリウム…

○薬用成分
やに防止   PEG(ポリエチレングリコール)
歯石沈着防止 ポリリン酸ナトリウム
再石灰化促進 フッ化ナトリウム(フッ素:1450ppm)
歯垢の分解 デキストラナーゼ
洗浄剤(界面活性剤) ラウロイルサルコシンナトリウム

○その他
香味剤、安定剤、清涼剤…

上記の成分が基本的に配合されています。
歯磨き粉を使って歯磨きをするとやけに泡立ち、口の中がいっぱいになってしまうといった経験をしたことがありますが、その原因は発泡剤にありそうですね。発泡剤は石鹸と一緒で水分と反応して泡立つので歯磨きの際は歯ブラシ等を濡らしすぎない方が良いです。
さらに、お家での歯磨きにプラスαの効果が欲しいといった場合にはどのように選んだら良いのでしょうか?
といわけで次にどのような成分がどのような効果を発揮してくれるのか追加でざっくりと挙げていきます。

⚫︎う蝕予防
再石灰化効果 モノフルオロリン酸ナトリウム…
殺菌 イソプロピルメチルフェノール、塩酸クロルヘキシジン、塩化セチルピリジニウム…
⚫︎歯周病予防
殺菌 イソプロピルメチルフェノール、塩酸クロルヘキシジン、塩化セチルピリジニウム…抗炎症作用 トラネキサム酸、イプシロンアミノカプロン酸…
歯肉の引き締め 塩化ナトリウム、ヒノキチオール…
⚫︎知覚過敏抑制 乳酸アルミニウム、硝酸カリウム…
⚫︎口臭 銅クロロフィル…
⚫︎歯垢分解 デキストラナーゼ…
⚫︎歯石沈着防止 ピロリン酸ナトリウム…

これらの成分の詳細な働きについては省きますが、歯が凍みたり、歯周病が気になるといった場合には上記の成分を参考に歯磨き粉を選んでみてください。
同じ成分が入っているなら安い方がいいですよね。しかし、どの成分がどの程度入っているかは全てが詳細に表示されているわけではないのでご注意ください。
また、歯磨き粉は補助的な意味合いが強いため、本格的な治療に関しては当院にてご相談ください。