前歯で噛めない(開咬)

 こんにちは☺️歯科医師の福本です。
 最近、日が短くなり、夕方あっという間に暗くなってしまいますね😩1日が短くなった気がして、寝るのも早くなってしまいます。ポジティブに考えると、たくさん休息がとれて、体にはいいのでしょうが😅

 さて、今月のお話は【開咬】についてです。【開咬】とは、奥歯で歯を噛み合わせた時に前歯が噛まない状態の歯並びのことをいいます。【開咬】の人は、うどんを前歯で噛み切ることが難しいです。前歯で上手く噛めない方、鏡で前歯の噛み合わせをチェックしてみてください。前歯は噛んでいますか?


 この【開咬】は早めに治すことをお勧めします。
 ●【開咬】の悪影響
 診療室で【開咬】の患者さんを時々見かけるのですが、年齢が進むにつれ奥歯に影響が出てきている方をよく見かけます。
 奥歯しか噛まないことで奥歯に大きな負担がかかり、歯周病にかかってしまうと進行が速く、早くに歯を失う危険性があります。
 また、年齢が上がるにつれ歯への負担も蓄積されるので、歯周病にかからなくても、歯が揺れてきたり、欠けてきたりすることもあります。

● 【開咬】の原因
1️⃣指しゃぶり、おしゃぶり
2️⃣舌突出癖
3️⃣異常嚥下癖
などが原因となり、歯並びに影響を与えることが多いです。

1️⃣指しゃぶりやおしゃぶりの習慣があると、前歯が噛み合わなくなります。3歳を過ぎても継続していると、顎の骨の形自体が変わってしまい、永久歯になっても開咬が治らない場合もあります。
2️⃣舌を歯と歯の間に出す癖を、舌突出癖といいます。普段から出がちの場合もあれば、話す時に舌が前に出やすい人もいます。
3️⃣飲み込みの時に舌で前歯を押して飲み込むことを、異常嚥下癖といいます。嚥下は1日600回位すると言われています。その度に前歯を押すので、前歯はすきっ歯になったり開咬になったりします。

●治療
 1️⃣指しゃぶりは3歳頃、おしゃぶりは2歳になるまでに卒業しましょう。
 2️⃣舌突出癖や3️⃣異常嚥下癖は、口腔機能トレーニングで、癖を治します。(口腔機能トレーニングは、かさはら歯科でも行っています。)

 永久歯に生え変わってからの開咬の治療は、矯正治療になります。矯正治療と並行して、口腔機能トレーニングも行うことで、矯正期間が短縮したり、後戻りしにくくなります。

前歯でうどんが噛めない方を、鏡でお口の中を見てみてください。開咬になっていませんか?開咬が気になる方は、一度ご相談ください。