口が乾く

みなさん、こんにちは。かさばら歯科医院のドクター、高橋(千)です。

今回は口が乾く症状についてお話ししたいと思います。

緊張や興奮による、一時的な口の渇きは、どなたも経験した事があるでしょう。水などを飲めばおさまる一時的な渇きと違い、3ヶ月以上渇きを感じるのがドライマウスです。KIOSKやコンビニエンスストアーなどで、色々なタブレットやガムが所狭しと置かれ、良く目につくようになりました。口臭や不快感などで、必要性が高まり、会議前や友人と会う前など、様々な場面で現代のストレス社会に相まって使われる事が多くなっているのでしょう。
では、なぜ口が乾くのでしょうか?日常生活から考えられる原因を挙げてみます。①食生活(やわらかい食品):あごや舌の筋肉が衰えることにより唾液が少なくなります。②緊張やストレス:リラックスしていると唾液が多く出ます。 ③アルコールの飲みすぎ:アルコールを尿や汗と一緒に出そうとするため水分バランスが崩れ、唾液が少なくなります。④加齢:口の周りの筋力の低下によります。⑤薬の影響
次に、ドライマウスが見られる病気について幾つか説明します。①糖尿病:血糖値が高くなり糖を含んだ尿が大量に出るため体内が脱水状態になり、口の渇きを感じます。②くも膜下出血・脳出血・脳梗塞:口の周りの筋肉も麻痺する事があるため唾液が減ります。③シェーグレン症候群:免疫の異常によって起こる膠原病の一つで、口や目、皮膚など全身に乾燥が見られます。④更年期障害:唾液の分泌は女性ホルモンのコントロールを受けるため、バランスの乱れにより口の渇きを感じます。
予防法ですが、日常生活において、お酒を適量に、運動などを行いストレス過多を解消する事、そして、噛みごたえのあるさきいかや餅、たくあん、ナッツ類、せんべいなどを食べるようにしてみましょう。
対処法は、部屋の湿度を調整し、外出時にはペットボトルを持ち歩き、レモンや梅干、飴やガムで唾液分泌を促しましょう。「噛む」ということがきちんとできるように、入れ歯の調整に歯科医を受診し、口の周りの筋肉を活発に動かすように鍛えましょう。また、舌のつけ根の真下のあごの部分、あごのエラから3センチほど内側、耳たぶの下などを指で押して唾液腺マッサージも効果的です。
そして、長期間にわたって感じる場合は、大きな病気が隠れている可能性がありますので、まずは、かかりつけ医にご相談ください。