知覚過敏におすすめの歯磨き粉

 こんにちは。かさはら歯科医院、歯科医師の角田です。
 もう6月にもなり、少しずつ暑い日々も増えてきましたね。この時期になると冷たいものを飲食する機会も増えますが、その時に気になるのはやはり、『しみる』といった知覚過敏の症状だと思います。
 知覚過敏の原因も多々とあり、中ではプロフェッショナルケアを必要とするものもありますが、今回は自宅でも出来るセルフケアの1つ、知覚過敏用の歯磨剤の選択について書かせて頂ければと思います。
 それでは、代表的な歯磨剤を物を2種類紹介させて頂きます。

1、シュミテクト
 CMでよく眼にする事もあり、日本では最もメジャーな知覚過敏用の歯磨剤の1つではないでしょうか。歯科医院専売ではないので、全国のドラックストアで簡単に手に入れる事が出来るのが特徴です。

 シュミテクトには、有効成分として硝酸カリウムが含まれています。硝酸カリウムは、歯の知覚を鈍麻させる効果がある為に、歯磨剤を知覚過敏が生じている部位にすりこむ、または長く留置する事で、しみる症状を緩和させる事が出来ます。

 また、シュミテクトにはブランド内でも多くの種類があり、ホワイトニング効果をうたうものや歯周病に効果があるとされるものもあるので、『しみる』症状を防ぐ事にプラスして他のニーズを満たせる事も特徴的ですね。また、共通して1450ppmのフッ素も配合されており、う蝕予防にも効果があります。

2、システマセンシティブ

 こちらはあまり馴染みのない方も多いと思います。ライオン歯科材より出されている知覚過敏用の歯磨剤です。システマセンシティブは歯科医院専売であり、入手の難易度はシュミテクトと比べると高いです。また、値段もシュミテクトと比較すると少し高価となります。

 システマセンシティブにはシュミテクトにも含まれていた、知覚を鈍麻させる硝酸カリウムに加えて、乳酸アルミニウムと呼ばれる成分が含まれています。乳酸アルミニウムは、簡単に言うと歯のしみている部分をコーティングする効果があるために、冷たい、熱いなどの刺激をブロックする事が出来ます。

 また、1450ppmのフッ素が含まれている為に、う蝕予防に効果がある事はシュミテクトとも共通しています。さらにこちらの歯磨剤は低研磨である為に、歯への負担が少ない事、味もマイルドであり、歯磨き後のうがいも少回数で済むので、薬剤を口腔内に保ちやすい事も特徴として挙げられます。

 以上、知覚過敏用の歯磨剤の紹介でした。
 歯磨剤は勿論ですが、知覚過敏のセルフケアとしては歯ブラシの選択や磨き方なども重要です。何か解らないことなどありましたら、衛生士や歯科医師に気軽にお尋ね下さい。冷たいものを食す季節ですが、うまく知覚過敏と付き合って楽しみましょう。