子どもの食生活における事故

皆さんこんにちは、保育士兼歯科助手の山邊です。

5月もあっという間に終わりにさしかかり、時間が経つのは早いなと感じる今日この頃です。最近の私は一緒に住んでいる猫たちと日向ぼっこをしたり、網戸の前で風に当たったり、抱っこやおんぶをしてあげたりと、仲良くまったり過ごすのが週末の楽しみになっています。皆さんはお家時間をどのようにお過ごしでしょうか。お家でも楽しめる工夫をしながら、健康に過ごしていきましょう。

 

さて、今回は「子どもの食生活における事故」をテーマにお話しをしていきたいと思います。

 

①誤嚥

誤嚥とは、飲食物や唾液を飲み込んだときに気道に入ってしまうことです。乳児期の最初の食事は哺乳ですが、その際の事故としては誤嚥事故が多く、それによって窒息する危険性もあります。また、誤嚥事故は哺乳以外にも離乳食、幼児食でも発生します。乳幼児は嘔吐も多くなるので誤嚥の発生も高まります。誤嚥は咀嚼(食物を細かくなるまでよく嚼むこと)や嚥下(口の中の食物を胃にのみ下すこと)の未熟性によってともなうことも多くあります。

乳幼児の咀嚼や嚥下の発達状態に見合わない食べ物の提供によって、誤嚥が発生することも少なくありません。たとえば、肉類が噛み切れずにそのまま飲み込み窒息が発生することもあります。また、豆類が気道につまって窒息してしまい、死亡事故につながることもあります。近年ではミニトマトや、喉につまらないようにと切ったぶどうの実でさえも誤嚥を引き起こしてしまった事例もあります。豆やナッツ類など硬くてかみ砕かなければならないものは食べさせない、ミニトマトやぶどう等の球状の食べ物は窒息するリスクが高まるため細かく切ったり軟らかくするなど、誤嚥を避けるために気を付ける必要があります。

 

②火傷

火傷の発生は、熱い飲み物を口にする時、熱せられた食器や炊事用品に触れたときに発生しやすくなります。

熱い食べ物をたべさせてあげる際には、口に入れる前に冷ましてあげたり、フーフーなどの動作も教えてあげると良いでしょう。

 

③外傷

口腔内外の切り傷や刺し傷等の外傷の発生は、保育者による場合と乳幼児本人による場合とがあり、時には重篤な事態の原因になることも少なくありません。刺し傷では、原因となる物体が口蓋を突き抜け、脳内に達した事例もあります。また、口の外傷では歯が折れることもあります。外傷の原因としては、箸等を加えて歩き、そのまま転倒や衝突をしたりすることによっておこります。また、食事の際に、急いで席につこうとして転倒や衝突をしたり、椅子からの転落にによっておこる外傷もあります。

お子さんが食具を加えたまま動き回っていないか、食具を手にしたまま動き回っていないかなど、十分に注意してみていく必要があります。食事の時間だけではなく、歯磨きの時間や、玩具で遊んでいる時などにも注意して見守る必要があります。

 

このように、子どもたちにとって大切で楽しい食事の時間でも、危険があり、注意して見守ってあげる必要があります。特に、一番はじめにお話しした誤嚥に関しては、注意喚起の文書も届くほど誤嚥による死亡事故が多くおこっています。上記の内容でも抜粋している部分がありますが、消費者庁のホームページに誤嚥による窒息事故に関して、注意喚起の内容が記載されています。また、子どもが窒息した際の応急手当の方法についてなども記載されていますので、一度ご覧になってみてください。

 

 

消費者庁ホームページ

https://www.caa.go.jp/policies/policy/consumer_safety/caution/caution_047/