大切な乳歯

皆さんこんにちは。保育士兼歯科助手の山邊です。最近は暖かい日が多く、過ごしやすい日が続いていますね。スタッフの託児室ではお散歩に出かけ、保育士も一緒になって子どもたちと戸外遊びを楽しんでいます。皆さんはどのようにお過ごしでしょうか?コロナウイルスによってなかなか出掛けられる機会が限られているとは思いますが、室内でも空気を入れ替えて少しでも外気に触れる時間をつくったり、また体を動かせる工夫もしながら、健康に過ごしていきましょう。

 

今回は、乳歯についてお話をしていきたいと思います。

 

乳歯は生後6ヶ月頃から生え始め、2歳半から3歳くらいまでに、上下合わせて20本が生えそろいます。乳歯はどうせ抜けてしまうから、少しくらい虫歯になっても大丈夫!なんて思っているかたはいませんか?もし乳歯がはやいうちに抜けてしまうと、嚙むことが出来ず、体の正常な発育がおこなえません。乳歯の大切な役割として、

①食べ物を噛む

②発音を助ける

③顔の形を整え顎の発育を助ける

④永久歯が正しい位置に生えてくる目印になる

などが挙げられます。とくに6歳まではお口の中がとても変化する時期なので、お子さんと一緒に虫歯にならないように心掛ける必要があります。

 

そんな乳歯は、実は虫歯にかかりやすいのです。乳歯にも永久歯にもあるエナメル質という、歯の表面の層があるのですが、乳歯は永久歯に比べてそのエナメル質がうすく、また柔らかいため、一度虫歯になってしまうと進行が早く、5~6ヶ月ほどで神経近くまで虫歯が進んでしまいます。そこまで虫歯が進んでしまっていても、お子さん自身では気づかないことが多いので、必ず保護者の皆さんが気を付けてお口の観察を行うことが大切です。

 

ご自宅で出来る虫歯予防として、

①食べたらすぐに歯を磨く、歯磨きが出来ない時はブクブクうがいをする習慣をつける

②栄養のバランスがとれた食事をして歯質を強くする

③規則正しい食生活(ダラダラと間食をとらない)

④定期健診を受けて予防や早期発見を心掛けること

などが大切なポイントになります。

 

また、歯磨きについてはお子さんが一人でブラッシングを出来るようになるまで、保護者のかたがしっかり仕上げ磨きをしてあげる必要があります。そこで、仕上げ磨きのポイントもお伝えします。

・お子さんをまっすぐに寝かせましょう(あぐらを組んだところにお子さんの頭をのせてあげると安定します)

・歯をよく見て、確実に歯ブラシをあてましょう(歯茎、舌などに歯ブラシを当てないようにしましょう)

・広がった歯ブラシは使わないようにしましょう(歯垢をきれいに落とすことが出来ないだけでなく、歯茎を傷つける恐れもあります)

・上の前歯…上唇裏のすじをひっかけないように人差し指でガードしましょう

・奥歯…人差し指で頬をふくらませると磨きやすくなります

 

幼いうちから歯ブラシに慣れさせてあげるためにも、1歳までは歯ブラシをおもちゃ替わりに持たせてあげることも良いです。ですが、口に入れてしまったりする場合は、そのまま転倒してしまうと歯ブラシが喉に刺さってしまったり、怪我につながる恐れがありますので、しっかりお座りをさせたり、動かないように保護者のかたが近くで見守るようにしましょう。