口と歯の気になる症状(続編)

こんにちは。歯科医師の高橋(克)です。

本日は、総義歯についての引用からです。

総義歯(そうぎし、英:complete dentures)とは、歯科の補綴装置のうち、無歯顎者につけるものである。

全部床義歯(ぜんぶしょうぎし)とも言い、一般には「総入れ歯」として知られる。

構造

人工歯部

本来天然歯があったところで、人工歯が並べられている。レジン歯や陶歯、金属歯などが使われている。

床部

人工歯部以外の部分を床部と言う。通常はレジンもしくはスルフォンのみで作られる。健康保険適用除外になるが粘膜面や口蓋側、舌側など外観に触れない部分をコバルト、チタン、金などで作り食物を自然な温度で味わえる金属床、さらに近年では、医薬品医療器等法でまだ認可されていないが床自体に柔軟性があるナイロン性素材の床も存在する。

種類

総義歯にも多くの種類がある。最終的に作られる総義歯を本義歯というが、この他に、抜歯後すぐに装着できるように、抜歯前に制作する即時義歯や治療中に、総義歯になれることや、下顎位の矯正などを目的とする治療用義歯などがある。

歴史

世界で最初の総義歯は、紀伊国内にある衣笠山願成寺(天台宗)の尼僧(1538年没。通称・仏姫、俗名・中岡てい)のものと言われており、これは木床一木造りである。この総義歯は現在のものと同じく、吸着によって口腔内に維持されるものであった。この後も江戸時代に仏師が製作しており、価格は一か月の生活費程度であったといわれる。

(ここまでWikipediaからの引用です)

それにしても日本でもかなり昔から総義歯が製作されていたのが驚きです。しかも木製です。型取りする材料がない時代にどうやって製作していたのか、その時代に戻って見てみたいと思ってしまいます。

ナイロン製の総義歯は当院では取り扱っておりませんが、部分床義歯(もちろん保険外)も取り扱っております。

総義歯金属床(保険外)の材料としては、当院では主にチタン製です。

軽くて薄くて壊れにくい(ほぼ壊れない)ので、とても装着感が良いものです。お食事の時もおしゃべりの時も、適合が良ければ、快適に過ごされることが可能になります。

保険の総義歯(保険内)の材料として人工歯はレジン歯と陶歯。床はレジン床です。

 

総義歯の弱点

嘔吐反射が強い方は特に口蓋部に維持が持てないので、吸着が弱くなってしまうことがあります。

それと、骨隆起が発達している方は骨隆起が成長して義歯があわなくなってしまうこともあります。

そんな方は、もしかしたらインプラントの適応なのかもしれませんね。