みなさん、こんにちは
歯科助手の小山です。
きちんと歯磨きをしているのに虫歯になってしまう、、私は虫歯になりやすいのかな??
こんな経験はありますか??
きちんとセルフケアをしていても、むし歯や歯周病になることもあります。そこで注目なのが「唾液検査」。唾液に含まれる成分や菌の数を調べることで、歯と歯ぐきの健康や口内の清潔度まで調べることができます。
今日は唾液検査についてお話します。
唾液は消化酵素のひとつでもありますが、同時に、「お口の中の清潔を保つはたらき」があるのを知っていましたか??
緩衝能
歯の表面のエナメル質はカルシウムやリンでできています。食事などによりお口の中が酸性(PH)に傾き、その状態が続くとこれらの成分が溶け出し、虫歯が進行していきます。
唾液には、酸性に傾いたお口の中を中和してくれるはたらきがあります。
再石灰化作用
歯のエナメル質のうち、カルシムやリンが溶け出した状態を「脱灰」といいます。脱灰は虫歯の初期段階ですが、「再石灰化」により修復が見込める状態でもあります。
唾液は、再石灰化の際に必要となるカルシウムイオン・リン酸イオンを補給し、再石灰化を促してくれます。
自浄作用
虫歯菌は、歯の隙間などにたまった「食べかす」に集まって「プラーク」を形成し、そこで増殖していきます。唾液には、食べかすやプラークを洗い流すはたらきもあります。
抗菌作用
唾液には、リゾチームやペルオキシターゼという物質が含まれています。これらの物質は、虫歯菌に対して抗菌作用を発揮しています。
このようにお口の健康に欠かせないのが唾液です。
その唾液を検査することで
・虫歯菌の数が少ないのか多いのか
・酸性度(酸性になる程歯が溶けやすい)
・緩衝能(お口の中を中和させる唾液の力)
・白血球
・タンパク質
・お口の中清潔度
をお調べすることができます。
唾液検査によって、一人一人の唾液の質や、菌の量を知ることができれば、
どのようなリスクがあるのかがわかります。
そして改善するためにはどうすれば良いかという対策をすることができます。
例えば
むし歯菌が多い方は、
ブラッシング技術を上げる。
酸性度が高い方は、
自分では気づかない食品の取り方、食べ方などをお伺いし、食生活の見直しに取り組んでいただいたり、キシリトールやフッ素などを活用する。
緩衝能が低い方は、
唾液の分泌が向上すると比例して緩衝能も比例するようになっているため、唾液量を増やすトレーニング、噛む回数を増やす。
などの、お口の状態に特化した対策をたてることができます。
むし歯や歯周病のなりやすさは人によって違います。
そのための治療やケア、頑張りどころも人それぞれです。
唾液検査の結果を活用して、患者様一人一人に合った方法をアドバイスさせていただきます。
健康なお口の状態を保っていけるよう、一緒に頑張りましょう。精一杯サポートさせて頂きますね