歯を白くしたい

あけましておめでとうございます。歯科医師の伊勢円です。

 

みなさん、お正月はどうお過ごしでしたか?コロナの感染者も日に日に増え、いつもとは違うお正月でしたね。私は結局初詣には行きませんでした。車で神社の前を通りましたが、屋台も全然ないし、人もいなくてびっくりしました。なんだかちょっと寂しいお正月だなあと感じたのは私だけでしょうか

 

今回はホワイトニングについてです。ホワイトニングには歯の表面から白くする方法と内側から白くする方法の2種類あります。

 

1.オフィスブリーチ方式、ホームブリーチ方式歯の表面にホワイトニング剤を塗る。抜髄は必要なし。

2.ウォーキングブリーチ方式歯の内部に薬剤を封入する。抜髄が必要。

 

今回はその中で、歯の表面から白くするオフィスブリーチについてお話ししようと思います。なお、オフィスブリーチとは歯科医院で行うホワイトニング、ホームブリーチとは患者さんが自宅で行うホワイトニングです。

 

歯が変色する原因は大きく分けて2通りが考えられます。ひとつは歯の内側の変色(加齢、テトラサイクリンなどの抗生剤の作用、フッ素の多量摂取、抜髄など)、もうひとつは歯の外側の変色(飲食物の色素の着色、虫歯や詰め物からの色移りなど)です。

 

オフィスブリーチには様々な種類があります。

・ハイライト 濃度:35%    触媒:ハロゲンライト(強さ:)

・レーザーホワイトニング 濃度:35%   触媒:アルゴンレーザー(強さ:普通)

・プラズマアーク 濃度:35%    触媒:プラズマアークライト(強さ:普通)

・ブライトスマイル 濃度:15%    触媒:ガスプラズマライト(強さ:)

・ズーム 濃度:25%    触媒:ショートアークメタルハライド(強さ:)

・ビヨンド 濃度:35%    触媒:ハロゲン(強さ:)

・ティオン 濃度:22.5%    触媒:LED(強さ:普通)

 

使用する薬剤の主な成分は、濃度35%の過酸化水素(オキシドール)です。オキシドール単独の反応だと発生するフリーラジカルの量が少ないため、様々な触媒を使うことでオキシドールを活性化させ、大量のフリーラジカルを発生させます。その触媒のひとつに光線があります。光線の種類によって活性化の度合いが異なるため、効果に違いが生じます。

 

ウォーキングブリーチと比べると、オフィスブリーチのほうが短時間で効果があります。個人差はありますが、加齢による黄ばみはもちろん、神経をとった歯でも効果が得られることがあります。ただし、テトラサイクリンによる変色では、色の度合いや着色の場所によっては十分な効果が得られない場合があります。その場合は、歯の表面を薄く削ってセラミックを貼り付けるラミネートベニアという方法などを考えて良いかもしれません。また、フッ素の過剰摂取に関しては、普通に生活している限り心配はありません。

 

少し長くなりそうなので今回はここまで。次回、ホームブリーチとウォーキングブリーチについてお話ししようと思います。

 

()当院では扱っていない方法が含まれます。