歯科とはどんな診療科ですか

 こんにちは。
 歯科医師の角田です。
 3月も終わりとなり、少しずつ昼間は暖かい日も増えて来ましたね。
 ただ、暖かくなって来たとは言っても、なかなか外出は憚られる状況ではありますが…出来る限り屋内で過ごしながらも、規則正しい生活を意識して、体調を崩さない様に出来ればと思います。
 さて、今回の歯の豆知識では新年度も近いという事で、一度原点に振り返らせていただいて、歯科という診療科目についてお話させていただければと思います。具体的には歯科とはどういった病気、症状に対応する科なのか、歯科の内でも様々な科目があり、どの科目がどんな診療を行っているのか、述べさせていただければと思います。
 まず診療科目の分類として、一つの例として東北大学病院の歯科診療科を挙げさせていただきます。
口腔育成系診療科
 予防歯科
 小児歯科
 矯正歯科
口腔維持系診療科
 口腔診断科
 歯科顎口腔外科
 歯科麻酔疼痛管理科
口腔修復系診療科
 保存修復科
 咬合修復科
 歯内療法科
口腔回復系診療科
 咬合回復科
 歯周病科
 口腔機能回復科
 これだけ科目数が多い事からも解りますが、単に歯科と言ってしまってもその内の区分は非常に多岐に渡っています。しかも、これは東北大学病院での分類であり、他の病院や医院では、異なる診療科の分類が用いられています。
 歯科の診療科の内容としては、虫歯など歯の一本一本の治療から、歯全体の咬み合わせの治療、歯を支えている骨の治療から始まり、歯以外にも口腔内の粘膜の治療、舌の治療、口腔外では顎の関節の治療や筋肉の治療など様々です。
 それでは、順番に各診療科目について簡単に説明させてください。
予防歯科
 予防歯科とは、虫歯や歯周病などの口腔内の疾病に出来るだけ罹患しない様にする、例え罹患したとしても、出来得る限りその進行を抑制する、または早期治療をする事を目的とする科目です。
 その為、他の診療科が症状が出てからの治療を目的とするのであれば、予防歯科はまた目的の異なる科とも言えるでしょう。診療内容としては、口腔内に症状ががなくても定期的に歯医者を受診する様な、定期メインテナンスが当たります。
 また、東北大学の予防歯科では、口臭の治療や、医科における手術や放射線治療を受ける前後の口腔内のメインテナンスも行っています。
 次回は、他の診療科についても紹介をさせていただければと思います。色々と大変な時期ではありますが、頑張っていきましょう。