歯の生え変わり

歯科医師の鈴木 敬です。
もう11月も終わろうとしています。早いですね。
2019年もあっという間に終わりそうな感じです。
最近、急に風が冷たくなり、一段と寒くなってきましたね。
インフルエンザも流行ってきているようですので、そちらも、みなさん、お身体にはお気をつけ下さい。
今回は歯の生え変わりについて書きますね。

下の前歯の内側から歯が生えて並ぶ事があります。その主訴でご来院される親御さんも多いと思います。ちなみに、これは変な事ではありませんので、ご安心ください。
経験上ではありますが、比較的よく見られることかなと思います。
個人差もありますし、生え方も様々なパターンがあります。
対処としては経過観察が最も多いと思います。永久歯がさらに生えることで、乳歯の根っこの吸収も加速し、グラグラして自然に抜けるからです。
舌と唇に挟まれてそれぞれ押される力で正常な位置に向かいます。

では自然に抜けない場合はどうでしょう。
子どもの歯が全く動かず大人の歯も違う方向から出始めている場合です。
正しい方向に大人の歯が向かわなければ、子どもの歯の根っこが吸収されないので、もちろんグラグラしません。その場合は、抜歯をすることになります。
歯科医院では、レントゲンを撮って歯茎の中の状態を確認して行います。その上での判断なので、不安な場合は聞いて頂ければと思います。
乳歯が抜けても移動しない永久歯はもあるので、その際は矯正が必要になる可能性も出てきます。
乳歯が抜けたのに永久歯が前に出てこないという場合ですが。。これは、顎の発育が十分でなく、永久歯のサイズに見合うスペース顎の中に確保できていないため。顎の成長につれて徐々に永久歯が移動する場合もあります。

どのタイミングで診てもらうのが良いのか。
まずは、気になったらご連絡下さい。色々調べたり、聞いたりすることも大切ですが、受診することで不安感がなくなれば一番良いと思いますので。
グラグラしていない、動かないが一つの目安かもしれません。
子どもの口の中は生え変わりの時期は特に、日々変化しますので、定期的なチェックは必要ですし、その時期にあった治療をすれば、綺麗な歯並びにもなるのでないかと思っています。

綺麗な歯並びは見た目もありますが、掃除がしやすい、つまりセルフコントロールがしやすい事が良い事だと思っています。自分で汚れが取りやすければ、磨き残しが取れやすいという事ですので、虫歯、歯周病になるリスクが下がります。こんないいことはありませんよね。