歯の咬耗や欠けの原因について

こんにちは。歯科医師の高橋です。

突然ですが、今回は、「歯の咬耗や欠けの原因」について書いていきたいと思います。

 

なぜだか最近、患者さん達の自然に出来た歯の咬耗や欠けが、気になってしょうがありません。

なぜなら虫歯の治療をする時や、歯の被せものが取れた時や、歯の根の破折が起こってきた時に、その原因を考えてみると、、、

結局、歯のすり減りや破折やヒビによっての二次的なものにより、虫歯になったり、金属が取れたりするのではないかと思うようになったからです。

 

主な原因と言われているものとして、無意識で起こる「歯ぎしり」「くいしばり」などを「ブラキシズム」とよび、それはその一つとして挙げられています。

まずご自分や周囲の方の歯の形をみて下さい。

犬歯や犬歯周辺に、歯の切端(先端)のすり減りや欠けがある場合は、おそらくそれは、「ブラキシズム」の影響が出ているものと考えてよさそうです。

 

個人個人で、それぞれ睡眠中の「ブラキシズム」は違う形で発生すると言われています。

歯をギリギリと横に動かす「歯ぎしり」が強い人もいれば、歯をグッとくいしばる「くいしばり」が強かったりする人もいますし、

歯をカチカチと噛み合わせる「タッピング」が出現する人もいます。

 

「ブラキシズム」は、人間が睡眠中に起きている間のストレスを解消するために自然と起こっている自己防衛的な生理反応と

考えていただくと理解しやすいかなと思います。それを無理に制御してしまうと体調面であまり良い影響は出ないと考えられています。

 

歯にかかるその力ですが、だいたいその人の体重くらいの力が下顎にかかると言われています。

おそらくその人の筋力や体重負荷が大きければ大きいほど、歯に負荷がかかってくる訳です。

そしてその回数も影響してきます。

歯は、すり減り、欠けて、ヒビが入り、金属の詰め物がとれたり、歯が割れたりしやすくなるのも当然です。

 

お仕事中、重い物を運んだり、運動量がかなりあったり、スポーツの選手や趣味で運動をされている方などは、

その回数だけで、歯に負担がかかる訳です。

 

あるいは、お仕事中何かしらのストレスをかかえていたり、家事育児のストレスや、学生さんは勉強や受験や試験のストレスがあると、

無意識にストレスを発散するための方法として、体は「ブラキシズム」を起こしてくるのです。。。

 

歯に問題が起こった時に、何かしらのストレスや原因はありませんでしたか?

もしかしたら、それは「ブラキシズム」のせいなのかもしれませんよ。