子どもの季節の病気

皆さんこんにちは。保育士兼歯科助手の山邊です。最近は夕方になっても日がのびてきましたね。これから少しずつ暖かくなっていくようですが、まだまだ寒さも続きますのでしっかり防寒をして過ごしましょう。そして今回は子どもの季節の病気についてお話したいと思います。12月から2月にかけては感染症などが流行する時期ですが、どんなものがあるのか、また、予防策などもお話ししていきます。

まずは風邪です。風邪は急性の鼻炎や咽頭炎など、上気道炎の総称のことを言います。約90%とほとんどがウイルス性のものなのです。風邪は人によって症状も様々なので、鼻水や咳だけの場合もありますが、発熱がある場合は脇の下や首周り、股の付け根の内側などの太い血管がある部分に冷たいタオルや熱冷ましシートなどを置いて、体全体の温度を下げるようにしましょう。特に子どもは発熱によって体力を消耗しやすいので、あまり動き回るようなことはせず、また、発熱による発汗での脱水を避けるためにこまめに水分補給をしましょう。更に風邪は悪化すると肺炎や中耳炎などの合併症を引き起こす可能性もあるので、3日以上発熱が続くような時はそのままにせずに、早めに病院を受診しましょう。

次に昨年末から今年の頭にかけて流行ったインフルエンザについてです。インフルエンザの主な症状は一般的な風邪の症状と似ているものの、38~40℃の高熱が一気に出て、全身の倦怠感や筋肉痛など、全身に症状が出るのが特徴です。インフルエンザの流行している時期に38℃以上の熱があり、筋肉痛や関節痛、頭痛や咳などの症状が出れば、すぐに病院を受診しましょう。上記の風邪での注意事項と同様ですが、高熱からくる脱水には特に注意をして、こまめな水分補給を心掛けましょう。また、インフルエンザは毎年特徴を変えて新型として出てきますが、その都度どんな特徴があるのかをニュースなどでチェックしつつ、予防接種も出来るだけ受けるようにしましょう。

次に百日咳です。百日咳は呼吸器系の感染症で、乳幼児によく見られる病気です。初期症状は風邪と変わりませんが、2週間ほど経ったあたりに激しい咳が出始め、呼吸音が「ヒュー」という息苦しい音になることが特徴です。大人や年長児が感染すると、百日咳という名前だけああって「咳の長引く風邪」という程度で済むことが多いものの、年少児や乳児がかかってしまうと、脳障害が残るなど命に関わることもあります。一度の咳で何度も繰り返し咳き込むような症状があれば早めに病院を受診しましょう。

この他にも多くの感染症がありますが、まずはかからないように予防を徹底しましょう。予防策として、まずは手洗いうがいを習慣づけることです。うがいが難しい年齢の子どもであれば、口の中をうるおしてあげることでもウイルスなどの繁殖をおさえることが出来るので、飲み物をあげるようにしてください。また手洗い後に使用するタオルの共有はやめましょう。手をふいたタオルを経由してウイルスなどに感染することがありますので、出来るだけタオルは別々にして、なおかつこまめに取り替えながら清潔な状態を常に保ちましょう。そして感染してしまった後も周囲の人にうつさないためにマスクをしたり、症状が治まった後でもしばらくの期間はウイルスなどが便から出ているためオムツ交換後はしっかり手を洗い、使用後のオムツもしっかりと密封して捨てるようにしましょう。

感染症の中でもはじめは風邪の症状に似ているものがいくつかありますが、どんな症状であっても軽く見ずに、早めの病院への受診と、早期発見を心掛けましょう。