こんにちは!歯科医師の山岸です🦷
今回は血圧異常について書いていこうと思います。
○血圧とは
血圧とは、血液が血管壁に及ぼす圧力です。
主に心拍出量と末梢血管抵抗によって規定されます。
そして血圧は、循環血液量、心収縮力、心拍数の増加や、血管収縮、動脈硬化などによって上昇し
ます。
血圧異常には、高血圧と低血圧があります。
○高血圧とは
高血圧は、収縮期血圧140mmHg以上、または拡張期血圧90mmHg以上が持続する状態をいいま
す。
家庭血圧では135/85mmHg以上が基準となります。
診察室血圧による重症度は、Ⅰ度が140~159または90~99、Ⅱ度が160~179または100~109、Ⅲ度
が180以上または110以上であり、収縮期と拡張期で異なる場合は高い方に分類されます。
単回の測定のみで判断せず、安静後の再測定や家庭血圧も参考にすることが重要です。
原因によって、遺伝的素因や加齢、塩分過剰摂取、肥満などが関係する本態性高血圧と、腎疾患、
内分泌疾患、薬剤などによる二次性高血圧に分けられます。
また、診察室でのみ高値となる白衣高血圧や、診察室では正常でも家庭で高値となる仮面高血圧が
あります。
自覚症状に乏しいことが多いですが、長期間持続すると血管や臓器が障害され、脳卒中、虚血性心
疾患、心不全、慢性腎臓病の危険性が高まります。
治療としては減塩、適度な運動、体重管理、節酒、禁煙などを基本とし、必要に応じてCa拮抗薬、
ARB、ACE阻害薬、利尿薬などを用います。
○低血圧とは
低血圧には一律の診断基準はないですが、収縮期血圧100mmHg以下を目安としている場合があり
ます。
体質的な本態性低血圧のほか、脱水、出血、心疾患、内分泌疾患、降圧薬などに伴う二次性低血圧
があります。
立ち上がって3分以内に収縮期血圧が20mmHg以上、または拡張期血圧が10mmHg以上低下する
起立性低血圧もあります。
血圧低下によって脳などへの血流が不足すると、めまい、立ちくらみ、倦怠感、冷汗、失神が生じ
ます。
治療は原因の是正を中心とし、脱水の予防、緩徐な体位変換、薬剤の見直しなどを行うことがあり
ます。
○歯科治療における注意点
治療前には、普段の血圧、服薬状況、合併症、失神の既往を確認し、安静後に血圧と脈拍を測定し
ます。
収縮期160mmHg以上または拡張期100mmHg以上が続く場合は、予定治療の延期や主治医への対
診を検討します。
180/110mmHg以上では原則として予定治療を行わずに医科と連携します。
著明な血圧上昇に胸痛、呼吸困難、神経症状を伴う場合は救急対応が必要となります。
治療中は不安や疼痛による血圧上昇を抑えるために十分な説明と除痛を行う必要があります。
局所麻酔薬には麻酔効果を上げるために血管収縮作用のあるアドレナリンが入っているため、麻酔
使用量は必要最小量とし、血管内注入を避けて緩徐に投与する必要があります。
以上、血圧異常に関してでした。
診療前の血圧確認はご自身を守るためにも大事なのです。