お口ぽかん前編

こんにちは

小児歯科専門医の中村 友昭です。

 

5月末は第63回日本小児歯科学会大会で新潟、6月は北海道医療大学歯学部同窓会 東北6県合同臨床研修セミナーで青森、7月は北海道医療大学同窓会企画の1st Young Fesで札幌へ移動と毎月どこかへ行っておりドタバタした日々を過ごしていました。

 

この7月の1st Young Fesというイベントは母校の北海道医療大学の同窓会主催のイベントで、今回は主催者から演者としてお声がけいただき、登壇することとなりました。

学生さん達の抱える不安に対して、何かを掴むきっかけとなる講演ができたのではないかと思います。

 

さて、近況についてはこの辺にしておいて、本題へ移りたいと思います。

今回は口腔機能発達不全症について前後編でお話ししたいと思います。

 

口には食べる・飲み込む・話す・呼吸する・表情を作るという役割があります。生涯、健康で豊かな生活を送るためには口の役割(口腔機能)は大事です。口腔機能は自然にできることもありますが、学習しないと身につかないこともあります。

当院では正しい食べ方・飲み込み方・呼吸の仕方についてサポートをしています。

今回は基本的なポイントについて前編で3つ、後編で3つご紹介します。

 

1.普段の姿勢が大切

 口の働きの学習をするのに、なんで姿勢のこと?と思われるかもしれませんが、姿勢が悪いと正しい食べ方・飲み込み方はできません。普段の姿勢が大切なので、食事の際の椅子のサイズなどを改めて確認してみましょう。

 子どもは顎や顔の骨の成長期で、骨はまだ柔らかいので、悪い姿勢や下記の癖を続けていると、骨が歪んで歯並びや噛み合わせが悪くなることもあります。

  ・いつも横向きでテレビを見ながらご飯を食べている

  ・寝ている時、片側の頬をいつも下にする

  ・頬杖をつく

  ・ソファーに猫背で腰かけてゲームをしている

 

生活習慣を改善することは、子どもの成長にも良い影響を与えます。

そのため、1日1回は姿勢を家族でお互いにチェックしてみましょう!

 

2.食事の時の姿勢も大切

口を閉じて正しく食べることで、舌や頬など口周りの筋肉が正しい動きを学習し、口周りの筋肉のバランスが良くなります。

正しい食事の時の姿勢は以下の点が挙げられます。

  ・足裏全体が床についている

  ・膝が直角

  ・机と体の隙間がこぶし1、2個分

  ・背筋が伸びている

  ・肘の角度が90°ぐらい

  ・体にあった椅子の高さ

  ・あごが出ていない

 

 1日1回食事の際に次の点を家族で確認してみてください。

  ・良い姿勢で食べているか

  ・口にいっぱい頬張らずに食べているか

  ・奥歯でよくかんでいるか

  ・飲み物で流し込んでいないか

  ・TVやスマホ・タブレットを観ながら食事していないか

  ・誰かと一緒に食事しているか

 

3.正しい呼吸の仕方

 普段、意識しないでおこなっている呼吸。皆さんはどこで呼吸していますか?集中している時に口がぽかんと開いて口で呼吸をしている人もいると思います。本来、口は食事をするところで、鼻が呼吸をするところです。口で呼吸していると、冷たい空気、ホコリ、ウイルスなどが口から直接入ってしまいます。鼻で呼吸をすると、鼻から入った細菌やウイルス、アレルゲンは、鼻毛や鼻の粘液で除去されます。鼻を通る時に空気が温められ湿度も加えられて、喉や肺への刺激を少なくします。つまり鼻は優秀な空気清浄器と加温加湿器の役割を果たしています。口ではなく鼻で呼吸をして健康になりましょう!

 

【目で見る口呼吸のサイン】

 ・日中によく口を開けている

 ・口唇の乾燥を認める

 ・前歯部に限局したステイン

 ・前歯部の歯肉炎

 ・舌苔の付着

 ・前歯部のプラーク付着

 ・首が後方に屈曲した頭位

 ・猫背や巻き肩などの不良姿勢

 

では、鼻呼吸を習得するためにはどうしたら良いのか?

簡単にできる呼吸のトレーニングとして、『ガラガラうがい』があります。

 ①コップに水をひとくち口に含みます

 ②上を向いてガラガラさせる

 ③3秒間ガラガラさせて上を向いたままストップ!鼻で息をしてみましょう!

 ④口を細くしてそーっと吐き出します

 

トレーニング始めたては途中で吐き出してしますこともありますので、お風呂場などで遊び感覚で練習してみてください。

 

 

ここまで、

1.普段の姿勢が大切

2.食事の時の姿勢も大切

3.正しい呼吸の仕方

と3つ項目を話してきましたが、話が長くなってしまいますので、前編はここまでにいたします。

 

後編では、

4.舌の位置と動きは重要

5.口周りの筋肉をつけよう

6.正しくかんで飲み込む

についてお話しさせていただきたいと思います。

 

それではまた来月もご拝読いただけますと幸いです。