こんにちは。歯科医師の高橋(克)です。
本日の内容は口腔内のカンジダ症についてです。
症状
口の中での粘膜上に剥離可能な白い膜(白苔)が出来たり、重症化すると紅斑やびらんや痛みが出現します。
口腔内カンジダ症の種類としては、前者は偽膜性のもので後者は萎縮性(紅斑性)のものとして分けられ、偽膜性の白苔はガーゼなどで拭い取ることが可能で、萎縮性(紅斑性)は白苔がなく発赤した粘膜にヒリヒリした痛みを伴うことが多いようです。
萎縮性のカンジダ症が慢性化すると、上皮が肥厚して重症化することもあるようです。
原因
真菌のひとつであるカンジダ菌(主にcandida albicansと呼ばれる常在菌)が何らかの原因により、口腔内で増殖することで発症しやすくなります。
増殖する原因としては、薬物(ステロイド剤をはじめ免疫抑制剤の使用や長期にわたっての抗菌剤の使用など)の影響だったり、加齢の影響(口腔内乾燥の影響や更年期障害の影響など)だったり、病気(がん、糖尿病、HIV、術後の体力低下など)の影響だったり、使用している義歯の影響の影響(不適合や衛生管理不良)だったりするようです。
治療
①抗真菌薬(フロリードゲル)などの塗布。重症なケースでは内服治療を検討する場合などもあります。
②日常的におこなっている口腔ケアの改善(ブラッシングや義歯清掃や含嗽剤の使用など)をおこなうことで、口腔内の衛生環境を改善させること。
③口腔内乾燥を予防する指導やジェルなどによる口腔ケアなど。
④舌痛症や舌炎等の疑似疾患の検査(血液検査や培養検査)など。
口腔内カンジダ症か義歯性の口内炎かどうかの判別
義歯のお手入れ状況の確認
まずは毎日必ず就寝前に義歯を外して、義歯にブラシをかけて洗浄し、その後義歯洗浄剤を用いて洗浄保管し、口腔内はしっかりブラッシングして(あるいは清掃して)ケアできているかどうかと、目視で義歯の衛生状態(義歯の洗浄状況とお手入れ状況)と口腔内の衛生状態について確認します。口腔内の義歯装着部に発赤した紅斑などがある場合は、衛生管理不充分な場合のカンジダ症の発症が充分疑われます。
衛生状況が良好であれば義歯性の口内炎(あるいは義歯とは関連性のない口内炎や歯周病や口腔粘膜疾患)の可能性は高いです。

カンジダ症と義歯安定剤の影響について
義歯の安定剤を毎日たっぷり使用しているとカンジダ症の悪化リスクが高まります。口腔内や義歯に安定剤が付着したままでいると誤嚥性肺炎のリスクなども高まりますので、義歯安定剤を使用されている方は、それぞれの安定剤の使用上の注意点などを良く読んで、適切な量を守っていただきたい事と、毎日の就寝前の義歯と口腔内のお手入れは特にしっかりおこなうようにしてください。