歯の寿命を短くする要因

こんにちは😃歯科医師の福本です。

みなさん、ご自分の歯を一生抜かずに使いたいと思いませんか?
歯が抜ける原因を知れば、自ずと予防法がわかってきます。
まずは、歯が抜ける原因について説明します。
1️⃣むし歯
2️⃣歯の根の病気
3️⃣歯周病
4️⃣破折
5️⃣外傷
6️⃣酸蝕症
などです。今回は、1️⃣2️⃣について詳しく説明していきます。

1️⃣むし歯
 歯は、一度むし歯になって治療すると、さらにむし歯リスクが高くなり、治療の繰り返しでどんどん歯の寿命は短くなります。

 まずは、抜歯になるまでの過程についてお話します。
むし歯の治療には段階があります。

①小さめのむし歯
 噛み合わせに限局したむし歯
治療 : むし歯の部分だけを取り除き、プラスチック材料を詰める
  
 歯と歯の間のむし歯
治療 : 歯と歯の間は器具が直接届かないので健康な歯質であるかみ合わせ側から削ってアプローチしてむし歯に到達し、むし歯をとった後プラスチック材料を詰める。
 健康な歯質を削らなければいけないため、歯の寿命は縮まります。

②少し進んだむし歯
 【①のプラスチックの周りからむし歯になりやすい】
治療 : インレー(型取りをして作る銀や白い材料)
 むし歯をとった後、型取りのために健康な歯質も削る必要がある

③神経まで進んだむし歯
 【②のインレーの周りからむし歯になりやすい】
治療 : 根管治療(神経の治療)
  →クラウン(歯に冠を被せる治療)
 むし歯や神経の治療・クラウンの形づくりのために、自分の歯質がさらに少なくなり、歯が割れるリスクが高くなる



 

 

④歯冠部(歯の頭の部分)が崩壊したむし歯
 【③のクラウンの周りからむし歯になりやすい】
治療 : 抜歯のことが多い
 無理に残すこともあるが、被せ物が外れるリスクは極めて高く、歯の寿命も短い



以上のように、一度でもむし歯になってしまうと、ガタガタとむし歯が広がって行きやすいのです。

 ですので、【むし歯になっても治療すればいい】という考えは正しくありません。歯の寿命を短くしないための1番の方法は、むし歯にしないことです。もし、もうむし歯になってしまった場合は、むし歯予防法を徹底的に行う必要があります。

2️⃣歯の根の病気


原因
①むし歯を治療せずに放っておく
②深いむし歯の治療をしたことがある
③一度、神経の治療をしたことがある
などです。
 むし歯菌が神経に感染
→神経が死んでしまう
→歯の根の先に膿が溜まってくる
→膿が広がってくると周りの骨を溶かす
→溶かされた骨の量が大きいと抜歯になることもある

予防策 :
①進行性のむし歯は大きくなるまで放っておかない
②③定期健診を受け、定期的にX線写真で根の先に膿が溜まっていないかを確認する

 むし歯も根の病気も、定期健診で管理することで抜歯を免れる可能性が高くなります。
 治療が終わって、痛いところがなくなっても、定期健診を受けることを強くおすすめします☺️