こんにちは😊
歯科医師の福本です。
最近、グッと寒さが厳しくなってきましたが、体調崩されていませんか?インフルエンザ😷も流行っているようですので、栄養と休養を十分にとって予防しましょう!
さて今月のお話は、乳歯列期(子どもの歯🦷の時期)の歯並びの続きです。
乳歯列期の噛み合わせの問題は
1️⃣反対咬合
2️⃣交叉咬合
3️⃣開咬
4️⃣過蓋咬合
5️⃣上顎前突
6️⃣叢生
などがあります。
1️⃣2️⃣3️⃣4️⃣5️⃣については、以前のブログでお話ししているので、今月は、6️⃣叢生についてお話ししたいと思います。
【叢生とは】
歯が顎に並びきらずに、ガタガタになっている状態です。
【原因】
⚫︎顎の大きさと歯の大きさの不均衡
顎が小さいまたは、歯が大きいことにより、顎に歯が並びきらない状態です。乳歯列期の顎の大きさや歯の大きさは、遺伝要素が強いです。
⚫︎下唇を噛んだり、吸ったりする癖
⚫︎頤(おとがい)の緊張が強い
下唇を噛んだり,吸う癖があったり、頤(下唇の下の部分)の緊張が強いと、下の前歯を内側に押す力がかかり、下の前歯が入るスペースが狭くなります。この場合、歯が大きくなくても下の前歯の叢生が起こりやすくなります。
問題点
⚫︎乳歯列期から叢生がある場合は、永久歯の歯並びも悪くなる可能性が高いです。
治療
⚫︎下唇を吸う癖や噛む癖がある場合
2歳から2歳半を過ぎて言葉をきちんと理解できるようになったら、なるべく早くやめるように言い聞かせます。
⚫︎頤の緊張がある場合
頤を外からほぐすようにマッサージする。
口の中から指で下唇やその下の部分を伸ばすようにマッサージする。
など
⚫︎顎と歯の大きさの不均衡
歯の大きさは変えることができないので、できるだけ顎の発達を促す。乳歯列期では、前歯でのかじりとりをしっかりとできるように、食材を大きめに切って調理する。また食事の一口量を適量にして、奥歯でよく噛んで食べることを教える。理想は一口30回噛むことである。成人でもよく噛まないで飲み込む人が多いので、保護者も一緒によく噛んで食事をすることも大切です。
大人の歯への生え変わりの時期に、歯並びの状態の経過をみていきながら、必要性があれば適切な時期に適切な矯正治療をお伝えします。
⚫︎マウスピース
噛むトレーニング用のマウスピースで、噛む練習をします。よく噛むことで、顎の発達を促します。
などがあります。
近年、あまり噛まずに飲み込む癖がついてしまっているお子さんが多く認められます。実は0から1歳児の離乳食の与え方によって、噛まずに飲み込む癖がついてしまうこともあるのです。
離乳食の与え方で大事な点は、
①スプーンは下唇の上に軽く乗せ、自らの上唇で食物を取り込むようにする。
早く食事を済ませるために、スプーンをお子さんの口の奥の方に入れて上顎に食物をつけるようにスプーンを外す方が多いです。この方法だと、初めから食物が奥の方に送られているので、あまり噛まずに飲み込む癖がついてしまいます。
スプーンを下唇の上に乗せ、自分の上唇で食物をとりこむことで、前方から食物を取り込み、そして奥へ送り込み、奥歯の上で噛むという動作が行われます。
②月齢でなく、歯の萌出状況に応じて、離乳食を進める。
歯の生える時期は個人差が大きいです。前歯が生えていないのに、かじりとりをさせたり、奥歯が生えていないのに、月齢に合わせて離乳食を終了したりすると、上手く噛めないため、丸呑みの癖がついてしまいます。歯の萌出が遅めのお子さんは、離乳食の進みも遅くする必要があります。
文章では、わかりにくいとは思いますので、詳しく知りたい方は、かさはら歯科に【ブログを見た】と言っていただければ、定期健診の時に私から説明しますので、気兼ねなくご連絡ください。