痛み止めのお薬について

こんにちは!歯科医師の山岸です!

今回はよく使われる鎮痛薬について書いていこうと思います。

よく使われる鎮痛薬にはロキソニンとカロナールが挙げられます。

○ロキソニン

作用・適応・用法👀

・抗炎症薬に分類され、解熱・鎮痛作用が強いです。

・適応は関節リウマチや歯痛、抜歯後の鎮痛・消炎、急性上気道炎等です。

・用法は歯痛においては60〜120mgを経口投与により頓用します。

・年齢、症状により適宜増減し、空腹時痔を避けるのが望ましいです。

・1日の上限量は180mgです。

・服用間隔は4〜6時間空けます。

・炎症の誘発物質であるプロスタグランジンの生成を抑制します。

プロスタグランジンの作用

・血管拡張作用

・ブラジキニン(発痛物質)による発痛を増強させる作用

・胃粘膜の粘液産生作用

・血小板凝集作用

併用の注意⚠️

・他の消炎鎮痛薬と併用すると副作用が増悪する恐れがあるため、併用を避けるのが望ましいです。

・ワーファリン等の抗凝固薬(血液サラサラにする薬)との併用は抗凝固作用を増強する恐れがあるため注意が必要です。

・クロルプロパミド等のスルホニル尿素系血糖降下剤(糖尿病の薬)との併用は血糖降下作用を増強する恐れがあるため注意が必要です。

・レボフロキサシン等のニューキノロン系抗菌薬との併用は痙攣誘発作用を増強する恐れがあるため、注意が必要です。

・炭酸リチウム等のリチウム製剤(躁うつ病の薬)との併用は血中のリチウム濃度を上昇させる恐れがあるため、注意が必要です。

・ヒドロクロロチアジド等のチアジド系抗利尿薬(高血圧症の薬)との併用は利尿、降圧作用を減弱させる恐れがあるため、注意が必要です。

・ACE阻害薬(高血圧症の薬)、アンジオテンシンⅡ受容体拮抗薬(高血圧症の薬)との併用も降圧作用を減弱させる恐れと腎機能を悪化させる恐れがあるため、注意が必要です。

副作用・注意⚠️

・溶血性貧血等の副作用が生じやすくなります。

・副作用として胃腸障害が生じることがあるため、胃腸が弱い方や消化器疾患を有する方には注意が必要です。

・腎におけるプロスタグランジン生合成抑制により、浮腫や循環体液量の増加が起こり、心臓に負担がかかりやすくなるため、心機能異常のある方には注意します。

・副作用として肝機能障害が報告されているため、重篤な肝機能障害のある方には投与しません。

・小児への投与は基本的には行いません。

・分娩遅延や胎児への影響が報告されているため、妊娠後期(28週以降)の方へは原則投与しません。

・ロキソニンは乳汁中への移行の可能性があるため授乳中の方への投与も注意します。

付け足し

・似た成分としてイブプロフェンというものがあり、市販薬によく利用されています。

○カロナール

・解熱鎮痛薬に分類され、解熱・鎮痛作用が穏やかです。

・脳の中枢神経や体温調節中枢に作用します。

・小児への投与が可能です。

・肝臓で薬物が代謝されるため、大量投与により肝障害を引き起こす恐れがあるため、注意が必要です。

以上痛み止めのお薬でした!難しいですね!