キシリトールについて

こんにちは!保育士・歯科助手の本多です。

10月に入り、一気に気温が下がりましたね。寒暖差から体調を崩しやすい時期ですので、体調管理に気をつけて過ごしたいですね。

さて、今回はキシリトールについてです。私の娘たちは夜の歯磨きのご褒美でキシリトールタブレットを摂取させています。キシリトール100%なので、虫歯にはならないけど、しっかり甘みもあるので、喜んで食べていますよ!

参考にしてみてくださいね!

砂糖と同じ甘さを持つキシリトール

 キシリトールは、糖アルコールの中で最も甘く、砂糖と同じ甘味度を持っています。キシリトールは溶ける時に熱を奪うので、口に含むとスーッとした冷たい感覚があります。そのため、ミントの味によく合うことから、キシリトールを使ったお菓子には、ミント味が多く見られます。また、果物の味をより新鮮にする効果や、苦味を消す効果もあります。

 さらに、冷却効果があることから、布地に応用した夏用の肌着や寝具、そして化粧品も市場に出ています。

むし歯の原因にならない甘味料

 キシリトールを始めとする糖アルコールは、むし歯の原因になりません。糖アルコールからは、口の中で歯を溶かすほどの酸は作られないからです。ソルビトールやマルチトールからは、少量ですが歯垢(プラーク)中で酸ができますが、キシリトールからは酸は全くできません。また、キシリトールの方が甘みが強いので、その甘味により唾液も出やすくなります。

 酸を作らないこと、そして、唾液の分泌を刺激して酸を中和することが、キシリトールがむし歯の原因にならない理由です。

むし歯を防ぐ甘味料

 キシリトールには、「むし歯の発生や進行を防ぐ」という、他の糖アルコールにはない特徴的な効果があります。

 キシリトールをガムやタブレットの形で一定期間以上口の中に入れると、むし歯の原因となる歯垢が付きにくくなるだけでなく、歯の再石灰化を促し、歯を固くします。さらに、キシリトールには、むし歯の大きな原因であるミュータンス菌の活動を弱める働きも持っています。

 このような働きは、他の甘味料には見られない、キシリトールだけの効果です。

キシリトールの上手な使い方

 口腔の健康を保つ手段として最も重要なことが4つあります。それは、①歯を磨く(ブラッシング)②フッ化物配合歯磨き剤を上手に使う(フッ化物の応用)③発酵性の食品が口に中にとどまる時間を短くする(正しい食生活)④これらの手段がきちんと機能しているかチェックする(定期的歯科健診)です。

 これは子どもでも大人でも基本的に同じで、変わることはありません。すなわち、手や顔を洗い、体の清潔を保つことと同じように、▽歯の清潔を保つための基本であるブラッシング▽歯を硬くしてむし歯になりにくくするためのフッ化物の応用▽体や精神の健康を守るための基本である正しい食生活▽その効果判定のための歯科医院での定期的健診は、生涯を通じて行わなければならない大切なことと言えます。

 それでは、キシリトールはこれらのどこに位置するのでしょうか。キシリトールを使う(食べる、摂取する)ことは、前述の健康な歯を守る方法に取って代わるものではありません。ただし、キシリトールを常用することは、これらの手段の効果を著しく向上させます。

 例えば、キシリトールは歯垢を剥がしやすくするため、ブラッシング効果を上げますし、フッ化物と一緒に使うことにより、歯を硬くする効果を向上させます。また、キシリトール製品を利用して、正しい食生活の教育もできますし、歯科医院ではキシリトール製品を使用したむし歯予防の説明とその効果判定が受けられます。そのため、キシリトールを使ったむし歯予防法は、「追加型むし歯予防法」と呼ばれています。

 キシリトールの効果が期待できるお菓子は、ガムかタブレット(錠菓)に限られます。これ以外のお菓子や食品、例えば、ケーキやジュース類にキシリトールが含まれていても、むし歯予防の効果は期待できません。なぜなら、ガムやタブレット以外でキシリトールが口の中に長くとどまるものがないからです。また、これらのお菓子には、キシリトールができるだけ高濃度(50%以上)で含まれていることと、砂糖などの発酵性の甘味料が含まれていないことが必要です。ですから、「シュガーレス」表示を確かめるか、パッケージの成分表示をよく見て、糖類が0gであることと、糖質中におけるキシリトールの割合が50%を超えていることを確認してください。

 むし歯予防効果を十分に発揮させるためには、高濃度キシリトール配合のガムかタブレットを13回、3カ月以上続ける必要があります。むし歯になりやすい方には、特に効果的と考えられます。

参照:テーマパーク8020