初めて生える大人の歯

皆さんこんにちは、保育士兼歯科助手の山邊です。最近は涼しい日が増えてきたり、台風のニュースを聞くようになったり、秋がちかづいているなと感じることが増えてきました。我が家の猫たちは、寒くなってきたことで、丸まったりお互いにくっついて寝ている姿が見られるようになりました。日中との寒暖差が激しい時期ですので、皆さんも体調には気をつけてお過ごしください。


さて今回は、初めて生える大人の歯についてお話ししていきたいと思います。
幼児期から学童期にかけては、乳歯と永久歯が生えかわるとても大切な時期です。その中でもまず、一番最初に生えてくる永久歯が6歳臼歯と言われるものになります。これは、お口の一番奥に生えるため、大人の歯だと気づかないことがありますが、5〜6歳くらいに顔を出しますので、むし歯にならないように気をつけましょう。

次に、6歳臼歯の特徴について分かりやすく、箇条書きでお伝えします。
●永久歯の中で一番早く生えてくる歯
●歯並びや噛み合わせの基本となる大切な歯
●永久歯の中で一番大きく、ものを噛む力が最も強い歯
●完全に生えるまでに1年〜1年半もかかる
●とてもむし歯になりやすい
●一番奥に生える歯

次に、上記の特徴の中に『とてもむし歯になりやすい』という項目がありましたが、そのわけについてお伝えしていきます。
なぜ6歳臼歯がむし歯になりやすいのかというと、
①乳歯の一番奥に生えてくるため気づきにくいから
②完全に生えてくるまでに時間がかかるため、歯磨きをしにくいから
③噛む面がデコボコしているので食べかすなどの汚れがたまりやすいから
などが挙げられます。

むし歯になってしまわないようにしっかり歯磨きをすることが大切ですが、6歳臼歯は、生えてくる途中は他の歯よりも低いため、歯ブラシの毛がとどきません。しっっかり磨くためには、お口の横から歯ブラシを入れて、1本磨きをしましょう。また、むし歯予防としてフッ素塗布や、シーラントなども効果的です。気になるかたは、ご相談ください。

ちなみにシーラントとは、歯ブラシの毛先が届かないような奥歯の溝を、むし歯にならないように、その溝をプラスチックで埋めるものです。決してシーラントをしていればむし歯にならないという訳ではありませんので、むし歯になりにくい間食のとりかたや、丁寧な歯磨きを継続して行うことが大切です。かみ合わせや歯ぎしりなどによって外れてしまうことがあるので、定期的に検診でのチェックが必要になります。


永久歯は、これから一生使っていかなければならない大切な歯です。乳歯が生えて永久歯が生えそろう12歳くらいまでの間は、お口の中がたいへん汚れやすい環境にあります。保護者のかたが、しっかり仕上げ磨きまで行ってあげましょう。