歯ぎしり食いしばりがもたらす影響

みなさんこんにちは!
仙台市かさはら歯科医院
歯科衛生士の佐藤です!

いよいよ夏がやってまいりましたね🍉
蒸し暑さが続きますが体調はお変わりないでしょうか?
夏休みも始まり、当院でも元気にお子さんたちが来院され毎日賑やかです☺️✨


今回は『歯ぎしり食いしばり』についてお話ししていきます。

歯ぎしり(ブラキシズム)や食いしばり(クレンチング)は、昼夜を合わせると90%近くの方がしている可能性があるという報告もあります。
しかし歯ぎしりや食いしばりは日常的な癖になっていてもご自身ではなかなか自覚しにくく、ご家族などに「よく歯ぎしりしてるね」などと言われてはじめて気づくといったこともあるようです。

歯ぎしりや食いしばりは、どのような影響があり、どのように治療するのでしょう?

まずは、歯ぎしり食いしばりの種類についてお話しします。

⭐︎グラインディング
上下の歯を「ギリギリ」と擦り合わせるタイプで、最も良く見られる歯ぎしりです。比較的広範囲に歯が摩耗していきます。

⭐︎クレンチング
上下の歯を強く噛み締めるタイプで、いわゆる食いしばりです。無意識に非常に強い力が歯にかかってしまいます。

⭐︎タッピング
上下の歯を「カチカチ」と噛んで鳴らすタイプで、わりと少ないケースになります。比較的、歯や顎への影響は少なめです。


歯ぎしりの原因は、人によって違いますが、最も有力な原因が「ストレス」によるものです。強いストレスによって無意識に顎に力が入ったり、歯ぎしりすることでストレスを発散しようとしたりします。

他にも、何かに集中するあまり歯を食いしばっていたり、歯並びの悪さなどで噛み合わせが安定せず歯ぎしりしてしまっていたり、アルコールやタバコ・逆流性食道炎などの疾患の影響など、様々な原因が考えられます。


歯ぎしり食いしばりによる影響として、以下のものがあげられます。

●顎関節症
顎に強い負荷がかかるため、痛みが出たり、口を大きく開けられなくなるなど顎関節症の症状が起こることがあります。症状がひどくなると食事を摂れなくなるケースもあります。

●歯の磨耗、割れ
歯が擦り減ってしまったり、あまりに強い力がかかりすぎると歯やセラミックが割れたり亀裂が入ったりすることもあります。痛みや歯のしみの原因にもなります。

●歯茎や骨への影響
歯ぎしりの負荷で歯と歯茎の隙間が広がって歯周病が悪化したり、歯槽骨に負荷がかかって最終的には歯がグラグラになったりする恐れがあります。

●骨隆起
顎の骨に過度に力が集中して、そこにこぶ状の骨隆起ができることがあります。骨隆起自体は身体への害はありませんが、入れ歯の邪魔になったりすることがあります。

●頭痛、肩凝り
顎から首・肩にかけての筋肉が緊張し、頭が締め付けられるような頭痛が起きたり、疲労感がたまり肩こりが続いてしまうといった症状も見られます。

●歯並びや見た目への影響
歯ぎしりや食いしばりを繰り返すことで、歯並びや噛み合わせに悪影響がでたり、顎の筋肉が大きく発達してエラが張ったような顔の印象になることもあります。


〈歯ぎしり食いしばりの治療〉
歯ぎしりや食いしばりの予防には、日中であれば症状が出ていないか意識してみたり、ストレスの発散を心がけてみたり、頬のあたりをマッサージしてこわばりを取るといったことも大切です。舌を上顎につけている状態で、上と下の歯を数ミリあけるように意識してみてください。

また、当院では夜間、就寝中に装着する透明のマウスピース(ナイトガード)も作製することができます。上で型どりをして技工所で作製するため、来院回数は2回程です。就寝時に装着して歯ぎしりの負荷を和らげるため、マウスピースが代わりに削られることで、歯の擦り減りを防止したり負荷を歯列全体に分散させることで、歯や被せ物などの破損を防いだり、歯の位置を保定したり、顎関節への負担を軽くすることができます。

症状が重い場合もありますので、自己判断せずに歯の治療を兼ねて歯科医院へご来院いただくことをお勧めいたします🦷🪥