子どものイヤイヤ期

皆さんこんにちは、保育士兼歯科助手の山邊です。最近は夏ような暑さが続いていますね。地球温暖化の影響か、年々暑さが増しているように感じる今日この頃です。我が家には猫がいるのですが、みんな毛を着ているので、見ているだけでも暑そうで、長毛の猫もいるのですが毛を刈ってあげたいくらいです。皆さんも熱中症に気を付けて、元気に過ごしていきましょう。

 

 

さて、今回はイヤイヤ期についてお話していきたいと思います。イヤイヤ期とは、何を言っても、何かするにも「イヤ!」と泣いたり、嫌がったりする時期のことです。イヤイヤ期は大体1歳半頃からスタートし、2歳前後にピークを迎えた後、3~4歳頃には落ち着いてくるといわれていますが、毎日のように「イヤ!」と泣かれてしまうと、お母さんたちは心身ともに疲れてしまうでしょう。日常生活の至るところで子どもが「イヤ」を主張する原因は、大きく分けて4つあります。

 

①自分でやりたいという気持ちの芽生え

2歳になると歩く、走る、簡単な片付けや着替えができるなど、さまざまなことを自分で行えるようになり、自我が芽生えてきます。それまでできなかったことに挑戦すること、やり遂げることは、子どもにとって大きな喜びであり、強い好奇心を満たす絶好の機会でもあります。そのため、身の回りのことは何でも自分でしたがるようになりますが、なかなかスムーズにはいかないもの。時間がない時などは、手を貸してしまいがちですが、子どもは全部自分でやりたいと思っているので、手伝おうとすると「イヤ!」と拒絶するようになります。

 

②周囲の大人の気を引きたい

自分であれこれやってみたいという気持ちが強くなる一方、2歳児はまだまだ甘えたい時期。「甘えたい」「もっとかまってほしい」という気持ちをうまく伝えられればいいのですが、2歳児はまだ言葉もつたなく、自分の気持ちをうまく表現することができません。その結果、わざと「イヤ!」といってお母さんたちを困らせ、自分に注意を引きつけようとする子もいます。

 

③できないことやダメなことが不満に感じる

2歳児は1歳児に比べるとできること、やれることが一気に増えますが、挑戦してみた結果、うまくいかないことや失敗することもたくさんあります。自分でやりたいと思ったことがなかなかうまくいかないと、子どもなりにストレスや不満を感じ、イライラから「イヤ!」と泣きわめくことも。かといって手伝おうとすると、自分でやりたいという気持ちから手出しを嫌がります。

 

④眠い・疲れたといった感情をうまく表現できない

眠気や疲労を感じると誰しも不機嫌になりますが、2歳児は自分が眠いこと、疲れていることを自覚しにくく、うまく言葉に表現できません。なぜか体がおかしいけれど、どうしたらいいのかわからないため、モヤモヤやイライラが募り、何か言われたことに対して反射的に「イヤ!」と繰り返すようになります。

 

子どもが「イヤ!」と自己主張し始めるのは、精神面での成長・発達を意味しています。この時期を乗り越えることで、子どもは自立性を育んだり、自己主張の方法を学んだりします。では、具体的にイヤイヤ期の子どもにはどう接したらいいのでしょうか。具体的な対応方法を4つのポイントにわけて説明します。

 

①子どもの言葉に共感する

子どもは意味もなく「イヤ!」と叫んでいるわけではなく、そこには子どもなりの理由があります。お母さんたちにとっては理不尽な理由であったとしても、まずは「イヤなんだね」と子どもの気持ちに共感し、寄り添ってあげましょう。その上で何がイヤだったのか、本当はどうしたいのか、子どもの気持ちを聞いてみると少しずつ話してくれるかもしれません。

 

②「自分でやりたい」を肯定する

2歳児ができることはまだまだ少ないので、大人が手伝った方が何でもスムーズに行くのは当たり前のことです。しかし、手伝ってしまうことで、子どもの「自分でやりたい」という気持ちを否定してしまうと、自立心を養う機会が失われてしまいます。時間に余裕を持って、子どもが納得いくまで自分でやらせてあげることが望ましいですが、時間に余裕がない時には、途中まで手伝って、最後の仕上げを子どもに任せてあげることで、「できた」「やれた」という満足感や達成感を得ることができます。

 

③気持ちを切り替えるようワンクッション置く

何かに熱中している子どもの行動を切り替えるのは簡単なことではなく、何を提案しても「イヤ!」と拒絶されてしまうことがあります。そんなときは、いきなり行動を切り替えるのではなく、ワンクッション置くことを心がけましょう。

例えば、お絵かきに夢中になっている子どもに、お片付けと食事をしてもらいたいときは、いきなり途中でお絵かきを中断させるのではなく、「それが終わったらお片付けしてご飯にしようね」と声かけします。一区切りするまで待ってもらえるので、子どもの抵抗感や反発心も少なく、素直に行動してもらいやすくなるでしょう。

 

④目で見てわかるようなルールを決める

時間や量に関する制限を設けたいときは、「あと少し」「もうちょっと」といったあいまいな表現ではなく、目で見てわかるようなルールを決めておくのがポイントです。例えば、時計を指さしながら「あの長い針が6のところに来たら帰るよ」と言ったり、指を1本立てながら「お菓子はあと1つだけね」と伝えたりすると、子どももどのように行動すればいいのか理解しやすくなります。