歯周病を悪くするもの

こんにちは。歯科医師の仲西です。

最近めっきり寒くなってきました。

気づけば冬も本番の12月で、もう光のページェントやクリスマスが目前の季節になりましたね。

今年ももう間もなく終わります。やり残したことがないよう最後まで頑張っていきたいと思います。

 

さて今回は歯周病に関わるリスクファクターについてお話ししようと思います。

歯周病とは、歯についているプラーク(汚れやバイ菌)や歯石が歯の周りに悪さをし、
歯肉を腫れさせたり骨を溶かしたりする病気だとお話ししました。
その状態が長く続くことで歯がぐらぐらして抜けてしまったりすることもある怖い病気です。

現在では、歯を抜く理由No.1の病気でもあります。

そんな歯周病でも、中には歯周病になりやすい人や逆になりにくい人もいます。

どのようなことが関係してくるのでしょうか。

 

 

まずは全身的なことから挙げますと、遺伝や体質は関係があります。

他にも糖尿病や骨粗鬆症などの代謝性疾患、血液疾患(白血病など)、 薬物(歯肉が腫れやすくなる薬もあります)、加齢、妊娠、ストレスそれから喫煙などが関連が高いです。

歯周病は感染症なので、免疫の影響を強く受けます。ですから疲れたり寝不足だったりしますと歯肉が腫れやすい特徴があります。

 

それから部分的な要因としては、やはり歯磨きがどのくらい出来ているかは重要です。

また、歯周病は生活習慣病でもあるので、いつも食べている食事の性状などにも左右されます。

別に歯磨きを怠っているわけでなくても歯並びが悪い人や、歯石のつきやすい人、被せ物が合っていない、ものが詰まりやすい、、などの環境も関係します。

細かいことでは、お口の中の小帯の位置や付着歯肉の幅なども関係します。

小帯とは頬を引っ張った時に見える歯肉にくっ付いているスジ(筋)で、

付着歯肉とは頬を引っ張っても伸びない、骨などに頑丈にくっ付いている歯肉のことを言います。

小帯が歯と歯肉の境目に近い人は、食事をしたり会話をしたりして頬が動くことでそのスジが歯肉を引っ張るため炎症が起きやすいです。また物理的に小帯が邪魔で歯磨きが出来ない方もいます。

 

それから重要なことでは、歯ぎしりやくいしばりも歯周病を増悪させます。

とくに、そのような強い噛み合わせの力と、歯周病が合わさった時に進行が早くなります。

ですから歯ぎしりなどを自覚されている方は要注意です。一番奥の歯からやられてしまうことも多いです。

また歯ぎしり自体、自覚されている方の方が稀なので、自覚がなくても検診など見せていたければと思います。