口と歯の気になる症状(続編)

こんにちは。歯科医師の高橋(克)です。

今回はインレーとセメントについてです。

インレーは、歯科医療で、窩洞にはめ込む詰め物。

金属のインレーは広く使われている。強度は高く割れにくいが、長期的には変形をおこし、歯との隙間が生まれ、二次カリエスの可能性がある。銀色(金合金は金)で、審美性が悪い。銀色のものを銀歯、金色のものを金歯と言われることが多い。金合金以外は、長期的には錆びて溶出し、金属アレルギーを起こすことがある。熱伝導性が高く、熱いまたは冷たい飲食物に対し過敏になることがある。世界的には銀歯を使用することは減ってきているが、日本では未だに銀歯を用いることが多い。

白色の材料は、審美性が高い。日本を除く先進各国ではこちらが標準である。

レジンは合成樹脂の一種。擦り減りやすくしかも割れやすい。吸水性があるので長期的には変色する。また変形もしやすく、二次カリエスの可能性がある。日本の公的保険適用。

セラミック

白色で変色もせず、審美性は最も優れている。ハイブリットより硬度が高いため、擦り減りしにくく、変形もしにくいが、割れやすい。高価。

(ここまで、Wikipediaにて引用。疑問に感じる部分は省略させていただいています。)

 

インレーは、歯と詰め物の隙間からう蝕が進行することがあります。インレーを接着するには、通常歯科用のセメントで接着します。

セメントの種類としては、グラスアイオノマーセメントや、レジン系のセメントが主流になっています。

インレーが金属であれば、グラスアイオノマー系のセメント。白いインレーであれば、レジン系のセメントの組み合わせが主流となっているようです。

ちなみに歯になじみやすいのは、レジン系のセメントと言われています。そうなると歯とインレーの隙間を埋めるものとして、理想的には、レジンセメントが最良だとして考えると、おのずと材料は白いインレーになることが多いかもしれません。

しかし強度となると、金属が最強となります。どっちの材料を取るか、セメントも何を選ぶのか、患者さんによって違ってくるのです。

金属の種類は、金銀パラジウムが主流です。その他は銀合金。レジンも保険適用で、それ以外は保険外になっているようです。

現在パラジウムの価格が高騰しており、それに伴う保険点数の負担額が上昇しています。もしかしたら、銀合金を使用し、患者さんの負担額を考慮して診療されている先生もいらっしゃるかもしれません。しかし強度なども考慮すると、私的には、金銀パラジウムのほうが材質的に安定しているような気がするのです。

それに加え、金属アレルギーの問題など、いろいろと材料のことで悩むことが最近多いのですが、新たに保険適用になったものも増えてきたので、新しい材料について学びながら、今後も診療に前向きに取り組んでいきたいと思っています。