夏の3大感染症 II

こんにちは(^ ^)保育士・歯科助手の本多です!

長くなってしまったので、残りの1つはこちらで。

アデノウイルス概要

アデノウイルス感染症は、様々な症状を示す急性感染症です。したがって“咽頭結膜炎(プール熱)”をはじめとした“流行性角結膜炎(はやり目)”などを引き起こします。また、咽頭結膜炎(プール熱)は年間を通じて発症しますが、とくにプールに入る時期(6月末頃から夏季にかけて)にプールの水を介して流行が拡大することが多いので、“プール熱”とも呼ばれています。

アデノウイルス感染症:咽頭結膜炎(プール熱)の症状

潜伏期間の214日を経過した後、咽頭炎(のどの痛み)や結膜炎(目の充血)、39℃前後の発熱が数日~1週間ほど続く症状から、「咽頭結膜熱」と呼ばれています。また頭痛や食欲不振が37日続くこともあり、眼の症状としては充血や涙の量の過多、まぶしさを感じるなどが挙げられます。熱発や咽頭炎がある場合は、熱が下がっても元気になるまで安静に、水分をしっかり取らせてあげてください。とくに2歳までの子どもは肺炎と合併してしまうと重症化しますので注意が必要となります。

アデノウイルス感染症:咽頭結膜炎(プール熱)の感染経路

咽頭結膜熱(プール熱)は、咳やくしゃみなどの飛沫によって感染する「飛沫感染」も感染経路となりますが、目やにも感染源になるため、ハンカチやタオル、ティッシュの共用や手指を介した「接触感染」によって感染します。さらに塩素消毒が不十分なプールに入ることでも引き起こされます。また「アデノウイルス」は、回復後も2週間~1ヶ月程度はウイルスが便から排出がされるためおむつなどの交換後に汚染された手指を介して感染が広がる可能性があります。

アデノウイルス(はやり目) 概要

流行性角結膜炎(はやり目)も「アデノウイルス」から引き起こされるウイルス性結膜炎です。目やにが多くでたり充血したり、症状が重い場合には黒目に傷がつき傷跡が残る角膜混濁や、まぶたの裏側に炎症の白い膜(偽膜)ができることがあります。

アデノウイルス感染症:流行性角結膜炎(はやり目)の症状

はやり目(流行性角結膜炎)の場合、潜伏期間は12週間とされ、まぶたの裏側にブツブツができ、起きても目が開かないほどの目やにや涙が増え、かゆみ、しょぼしょぼ感、ゴロゴロ感、眩しい感じなどの初期症状があらわれます。はやり目(流行性角結膜炎)は非常に感染力強いため、この初期症状があらわれた時点ですぐに眼科の受診を行ってください。発病後714日日程度で治る場合が多いのですが、症状が進行すると出血した耳の前のリンパ線の腫れ、まぶたの急激な腫れ、白目がブヨブヨしてくる(結膜浮腫)、発熱が起こる可能性があります。栄養補給と十分に休息し、他の感染を防ぐため抗菌点眼や炎症を押さえるため、低濃度のステロイド点眼などを使用して治療することが大切となります。最悪の場合、後遺症として角膜に混濁が残り、失明に至る危険性もあるためです。

アデノウイルス感染症:流行性角結膜炎(はやり目)の感染経路

はやり目の感染力が非常に強く、はやり目にかかってしまった子どもが使ったタオルや触ったものに、他の子どもが使用し目をこすったりしただで高い確率で感染する「接触感染」です。プールに入る時には“水中ゴーグルを使用”や“充血や目やに等の症状がある場合はプールに入るのを控える”を徹底しましょう。