歯周病と全身の健康

みなさんこんにちは!

かさはら歯科医院歯科衛生士の佐藤です!

今年は平年より梅雨入りが遅いですが、少しずつ湿度と気温が高くなってきましたね!!
お互いに熱中症対策をしながら乗り切りたいですね!!🔥

最近はテレビなどで、アルツハイマーと歯周病の関連が明らかになってきていることが取り上げられていますよね👀

そこで今回は全身疾患と歯周病についてお話しさせていただきたいと思います!

まず歯周病は虫歯とともに歯を失う原因として知られていますが、実は歯を失うだけでなく、近年になって、命に関わる全身のあらゆる病気との関連がますます明らかになってきており注目されています。

つまり、歯周病ケアをきちんと行うかどうかで健康的な生活が送れるかどうか、またどのくらい生きられるのか?が決まってくると言っても過言ではありません。

そもそも歯周病とは細菌感染による歯の周りの炎症です。そして、口の中に定着している細菌は食べ物を飲み込んだり、血液に侵入することにより全身のあらゆる臓器にたどり着いて次に挙げるような病気を起こすことがあります。

①糖尿病

歯周病は糖尿病の合併症として以前より知られてきましたが、実は歯周病があることで糖尿病が悪化することがわかってきました。つまりお互いに深く影響を及ぼし合っている、ということです。歯周病治療をすることで糖尿病が改善することも明らかになっています。

②脳梗塞

狭心症や心筋梗塞を起こすメカニズムと同様、血中に入った歯周病菌やその病原因子が動脈硬化を引き起こし、血栓を作り出すことで脳の血管を詰まらせてしまうことによって起こります。血圧やコレステロール、中性脂肪が高めの人はこのような動脈疾患を起こしやすくなるため、歯周病予防や治療により注意が必要です。


③心疾患

細菌性心内膜炎
歯周病菌が血液の中に侵入して、心臓の心内膜にできた血栓に付着し、そこで菌が増殖して炎症を起こすことで心臓の弁を破壊してしまう、というものです。
狭心症・心筋梗塞
歯周病菌やその病原因子が血液中に入りこみ、血管内で動脈硬化を誘導する物質を出して血管を狭くしたり、血栓を形成したりすることで血管が詰まりやすくなって、狭心症や心筋梗塞を引き起こす原因となります。

④低体重時出産

妊娠中の人が歯周病にかかっていると低体重児出産や早産の危険度が高くなることがわかっています。この理由として、歯周病菌やその炎症性物質が血液中に入り、胎盤を通じて胎児に直接影響を与えているのではないかと考えられています。

⑤誤嚥性肺炎

健康な状態では唾液や食べ物が気管の方に入ることはあまりありませんが、高齢者においては、生理的機能が衰え、それらのものが誤って肺に入ってしまうことがあります。これを誤嚥といいます。それにより、口の中の細菌が原因で肺炎を起こしてしまいます。

⑥骨粗鬆症

女性は閉経後、エストロゲンの分泌が落ち、欠乏状態になります。そうすると、全身の骨がもろくなり骨粗鬆症を起こす原因となります。それに伴い歯を支えている歯槽骨ももろくなります。また、歯茎の歯周ポケット内では炎症を引き起こす物質が作られて歯周病が進行しやすくなると言われています。つまり、女性はたとえ歯周病にかかっていなくても、閉経後はエストロゲンが激減することにより歯周病にかかりやすくなるため要注意です。

⑦メタボリックシンドローム

糖尿病と同様、歯周病と肥満についてもお互いを悪化させることがわかってきました。
食事の際に一口30回以上かむことは、肥満予防にもなり、厚生労働省でも取り上げられています。


「お口の病気はお口の中だけのもの」と考えてしまいがちですが実は歯周病は身体へも影響を大きく及ぼすものなのです。 お口の中をきれいにし歯周病を治療、予防することは全身疾患の予防にも繋がります!!