口臭の原因って何?

 

 

こんにちは、歯科医師の大島です。
寒い日が続きますが、皆さまいかがお過ごしでしょうか。

さて、今回は人と会うときなどに気になりがちな口臭についてお話していきたいと思います。

 

口臭の原因はさまざま

 

口臭は、自分自身ではなれてしまってわからない場合が多く、周りから指摘されて気づく場合や、周りの人のしぐさから自分に口臭があると思い込む場合があります。

皆さんも、経験あるかと思いますが、家で焼き肉をした次の日に部屋の臭いが気になったり、タバコを吸う人は自分のタバコ臭さに気付かなかったりなど、嗅覚は周りの臭いに順応する性質があるんですね。

口臭の主な原因は、お口の中の舌にこべり付いた垢や、歯垢などの汚れです。朝起きが時や空腹時、疲労時、緊張して口が渇いたときに感じる口臭、女性における性理時の口臭、加齢による老人性の口臭などは、この汚れが原因で起こってきます。

新陳代謝で古くなって剥がれたタンパク質を、舌の垢や歯垢の中にいるばい菌が餌にして、口臭のもとになるガスを発生させることで、嫌なにおいが生まれるのです。

一方、全身の健康状態や生活習慣とも関連しているものもあり、歯周病などのお口の病気や、糖尿病などの全身の病気などによって起こる口臭も存在します。

 

 

起床時にお口の中のばい菌は増えている

 

口臭は誰にでもあるもので、一日の中でも強くなったり弱くなったりと、一定のサイクルがあります。

朝起きた時に口の中がネバネバして不快に感じることがありますが、これは寝ている間に唾液の分泌が減り、細菌が増殖するためで、「モーニングブレス」と呼ばれています。一般的に口臭は、時間の経過にしたがって徐々に強くなっていき、食事をすることで減少します。

食品にもよりますが、食事をすると咀嚼や舌の動きにより唾液の分泌が促されて、唾液の臭いを抑える作用により、口臭が減少します。

ただ、食べかすが残ったまま歯ブラシをしなかったり、歯周病や糖尿病などの生活習慣病を改善しないままにしておくと、その後の口臭は強くなります。

 

口臭の治療法

 

口臭の治療は、歯周病などのお口の病気や糖尿病など全身的な病気が原因の場合は、その病気の治療を行うことが必要です。

また、お口の中の細菌を少なくするようにすれば、においはある程度減少します。

そのためには、正し歯磨き、フロスなどを用いた歯と歯の間のお掃除、舌ブラシを用いた舌磨きが効果的です。お口の中に口臭を発生する細菌が多くいて、そうした道具を使った清掃だけでは口臭が軽減しづらい場合は、リステリンなどの洗口剤を使うことで、効果が出ることがあります。

ただし、洗口剤だけではこべり付いた舌の垢や歯垢は落とせないので、あくまで補助的なものだと思ってください。

 

 

ここまで長々と説明してきましたが、要はお口の中をきれいにしましょうということですね。
ニンニクなど強い臭いのものを食べた後の口臭は、食べ物の代謝産物による臭いでまた別なので、大事な人と会う前は食べないよう、気を付けましょう。

また、他の人からは嫌な臭いとは感じられなくても、口臭があるんじゃないかと思い込む「仮性口臭」「口臭恐怖症」など、精神的なものも分類として存在するため、普段の口腔ケアをしっかりと行い、あまり気にしすぎないようにするのも大切かもしれないですね。