歯周病と全身疾患

皆さんこんにちは!歯科衛生士の畑山です

今年も残りわずかになりましたね!年末はぐっと冷え込むので体調管理には気をつけましょう

免疫力がさがると歯周病のリスクも高くなってしまいます!歯周病は放っておくと歯だけではなく、全身にも悪さをします

歯周病は認知症につながるのです!!

認知症の高齢者は年々増加し、2025年には65歳以上の5人に1人が認知症になるといわれています。認知症にはいくつか種類があり、その多くは脳血管性認知症とアルツハイマー型認知症です。
歯周病は50歳代以上の約80%がかかっている疾患です。一般的に、歯周病というと、口の中の病気と捉えられがちですが、最近の研究では認知症とも関わっていることが分かってきています。
歯周病にかかっていると、口の中の菌が歯ぐきから血管内に侵入し、脳まで流れ着いて、小さな脳出血を引き起こします。その結果、神経細胞がダメージを受けて脳血管性認知症を引き起こすと言われています。
さらに、歯周病がある方は口の中で慢性的な炎症が起こっています。それを放置しておくと、今度は全身に炎症が広がっています。アルツハイマー型認知症は脳の炎症でなので、歯周病の影響で炎症が増強され、進行してしまいます。
また、成人で歯を失う原因のうち、最も多いのが歯周病ですが、歯が抜けている本数が多い方ほど認知症を発症しやすいことも分かっています。
他にも、歯周病と認知症の関係は、様々な研究結果から明らかになってきています。毎日の正確なブラッシングと、定期的な歯科医院での健診によって、認知症のリスクを減らしていきましょう。

 

歯周病によって糖尿病が悪化する!?

特に重度の歯周病は、糖尿病を悪化させるだけではなく、全身のさまざまな病気のリスクを高めると言われています。

歯周病の主な症状は、歯肉の腫れや出血、口臭や歯のぐらつきなどです。こういった症状を放置し続けていると、歯周病菌やそれらが産生する毒素が、口腔内でどんどん増加していきます。そして血管から体内に侵入し、血流に乗って全身に広がってしまうと、動脈硬化、脳梗塞、肺炎、低体重児出産などのリスクが高まります。

認知症の進行や発症と歯周病の関連について、メカニズムが解明されたとの報道が先日ありました。これにより歯周病の治療や予防が認知症の予防や進行の抑制につながるのではと期待されています。実際、冒頭の糖尿病についても、歯周病を治すことによって、糖尿病の指標となるHbA1c(ヘモグロビンエーワンシー)の値が平均で0.4%改善すると報告されています。また、これからの季節に流行が懸念されるインフルエンザウイルスの感染や重症化予防にも歯周病治療や口腔ケアが有効であるとわかってきています。

歯周病の治療や予防は、全身のさまざまな病気の予防や改善にもつながっています。歯磨きやうがいなど日々の口腔ケアは、実は全身のケアにもなっているのです。最近、歯磨きの時に出血していませんか。ぜひ歯科医院にてご相談ください